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タオル最大手・内野、再生支援で全事業をワールド・DBJ系新会社へ

タオル最大手・内野、再生支援で全事業をワールド・DBJ系新会社へ|M&A Times

内野(東京都中央区・タオルなどライフスタイル製品の企画卸)は2026年10月5日、地域経済活性化支援機構から再生支援決定を受けました。

ワールド(東証プライム3612、ファッション事業)は同日、持分法適用関連会社のW&Dインベストメントデザイン(W&D・ワールドと日本政策投資銀行が各50%出資)が内野の全事業と承継対象の金融債務を吸収分割で新会社へ移し、新会社を完全子会社とすると決議したと発表しました。

発表の概要

地域経済活性化支援機構は内野を「約90年の歴史を有する業界最大手の企業」と評価し、極細糸を使ったタオル等の高付加価値商品と有力百貨店の顧客基盤を支援の意義に挙げています。W&Dは百貨店市場の需要縮小や為替変動による原価上昇で在庫・固定費の大幅な削減が急務だとしています。

案件の条件一覧を見る対象事業者・主な事業所・取引金融機関・事業規模(2025年8月期) ほか(10項目)
項目内容
対象事業者内野株式会社(東京都中央区日本橋堀留町一丁目7番15号、設立1947年8月23日、資本金5,000万円、発行済株式総数4,804,006株、事業内容「タオル他ライフスタイル製品の企画・卸・販売等」、従業員612名〔パート・アルバイト含む、2025年12月1日時点〕)
主な事業所本社(東京都中央区)、大阪支店、名古屋支店、福岡支店、札幌事業所、流通センター(千葉県船橋市)
取引金融機関三菱UFJ銀行、みずほ銀行、商工組合中央金庫、日本政策金融公庫
事業規模(2025年8月期)売上高118億1,800万円、総資産105億円
スキーム内野の全事業および承継対象の金融債務(同機構の開示では「負担可能な金融債務」)を吸収分割によりW&Dが設立する新会社へ承継。新会社はW&Dを引受先とする第三者割当増資を実施予定で、三菱UFJ銀行から融資枠の設定等を受けて運転資金を補完
承継会社の出資者(スポンサー)株式会社W&Dインベストメントデザイン(ワールド50%・日本政策投資銀行50%出資の合弁投資会社、2025年12月設立、資本金300万円、代表取締役 廣橋清司)
出資額・承継する金融債務の額いずれも開示されていません
同機構への連名申込者三菱UFJ銀行、W&D(スポンサー)
内野(分割会社)の処遇効力発生日後、非承継資産の換価処分等を行った上で特別清算開始の申立て(予定)
効力発生日(予定)2026年12月1日

背景

地域経済活性化支援機構は法第25条第4項に基づき再生支援を決定し、事業再生計画の策定支援と金融機関等の利害調整を担います。新会社には同機構とW&Dが役員を送る予定です。また同機構は商取引債権について「何ら影響はありません」としています。

出資判断についてW&Dは、内野の独自素材・技術やブランド資産にワールドグループの事業運営ノウハウと日本政策投資銀行の金融面の知見を掛け合わせれば収益力を回復できると判断したとしています。

再生の施策は3点で、①内野のOEM・卸の法人向け基盤にワールドグループの法人営業機能と取引基盤を組み合わせるBtoB事業の拡大、②独自素材・技術と商品開発力・ブランド資産を活かしW&D主導の構造改革で進めるBtoC事業の再生、③固定費の大幅な削減と生産から物流・営業までのサプライチェーン見直しで在庫換金を最大化するマネジメント改革です。

ワールドは統合報告書2026にて、M&Aを成長戦略の重要な柱と位置づけ2026年3月末までの9年間に累計567億円を投資してきたとしています。重点領域としてW&Dを通じたブランド再生投資の強化を挙げており、本件はその一環と言えます。

今後の予定

2026年11月10日に地域経済活性化支援機構による債権買取決定等、12月1日に会社分割の効力発生日と第三者割当増資の引受日を予定しています。効力発生日後の内野の清算手続について同機構は「特別清算開始の申立て」、W&Dは「清算を行う予定」としています。

解説

内野は全事業と地域経済活性化支援機構のいう「負担可能な金融債務」を吸収分割で新会社へ移し、W&Dが第三者割当増資を引き受けて新会社を完全子会社とする、いわゆる第二会社方式の計画です。

本件は官民ファンドの地域経済活性化支援機構が利害調整と金融支援の依頼を担い、ワールドと日本政策投資銀行の合弁会社W&Dが資本を入れて成立した枠組みです。

仲介1社と相対で交渉する中小の再生型M&Aに同じ前提はありませんが、借入が返せる水準を超えていても事業に引き受け手が付けば、金融支援と組み合わせて事業を新会社に残せる余地が同様に存在します。

借入の重さを理由に諦める前に、事業ごと引き受ける相手がいるかをまず専門家に相談してみるのも一手です。M&A Timesの無料相談では状況に応じて仲介会社や専門家をご紹介しています。

※本記事は2026年10月6日時点の開示情報に基づいています。最新の状況は当事会社の適時開示・公表資料をご確認ください。

出典

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