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日特建設、住宅地盤の地研テクノを完全子会社化へ 売上35億円

日特建設、住宅地盤の地研テクノを完全子会社化へ 売上35億円|M&A Times

日特建設(法面・基礎・地盤改良・リニューアルの3分野を手がける東証プライムの特殊土木会社、2026年3月期売上高837億9,700万円)は2026年10月7日、地研テクノ株式会社(代表取締役 池冨隆秀)の発行済株式全てを取得し完全子会社化すると発表しました。

発表の概要

地研テクノは神奈川県相模原市に本社を置き、東京・神奈川を中心に住宅・低層建築向けの地盤調査や地盤補強工事を手がける1997年設立の会社です。

現在は地研テクノホールディングス株式会社が地研テクノの全株式を保有しています。株式取得に先立ち地研テクノを存続会社・地研テクノホールディングスを消滅会社とする吸収合併と投資用不動産事業の会社分割等の組織再編を実施する予定で、その完了後に木村英明氏ほか9名の個人株主が保有する200株を日特建設が買い取ります。

従業員は97名(2026年1月31日時点)、2026年3月期の売上高は35億1,900万円、営業利益は3億3,300万円、純資産は16億4,700万円でした。

項目内容
譲渡元(売り手)木村英明氏ほか9名の個人株主(組織再編後の株主)
取得対象地研テクノ株式会社(普通株式200株・議決権所有割合100%)
事業内容地盤調査、地盤補強工事、地盤保証等
スキーム地研テクノを存続会社とする地研テクノホールディングスとの吸収合併および投資用不動産事業の会社分割等の組織再編を実施した後(予定)、金銭を対価とする株式譲渡により株式200株を取得
取得価額非開示(相手先との守秘義務等を踏まえ非開示。外部専門家による株式価値評価を参考に相手先との協議を経て決定)
株式譲渡契約締結日2026年9月28日
株式譲渡実行日2026年11月30日(予定)

背景

完全子会社化を決めた理由について日特建設は、地研テクノの顧客基盤、技術、人財および施工体制を「一から構築するには相応の時間を要する重要な事業基盤」と評価しています。

開示が挙げる地研テクノの強みは、地場ハウスメーカー・工務店等との顧客基盤、地盤調査から設計・施工・保証会社等との連携まで一貫して対応できる体制、WINPILE工法等の工法・施工ノウハウと直営および協力施工班による施工体制、小規模案件を高回転で施工する住宅・低層建築分野の専門性と現場対応力です。

日特建設は自社の基礎・地盤改良分野に住宅・低層建築向けの地盤調査・地盤補強という新たな市場への接点と施工機能を加え、対応する市場と顧客層を広げることを本件の狙いとしています。

なお日特建設は中期経営計画2026(2026年5月公表)で基礎・地盤改良工事を成長領域に位置付け、既存三本柱の事業拡大の主な手法として「同業他社や地域業者の買収」を挙げています。3年間で計画する将来投資130億円には「アライアンス・M&Aなど投資戦略の実行」も含まれます。

今回の開示で日特建設は、本件を自社の中期経営計画に基づく成長投資の一環であり、既存三本柱の成長に加え新たな事業領域の獲得を進める方針を具体化するものと説明しています。

また取得後について日特建設は、地研テクノの経営陣や人財、企業文化、既存顧客との関係を尊重し現在の事業基盤を維持・強化しながら連携を段階的に進める方針を示しています。

具体的には、採用・育成や人財交流、施工管理ノウハウの共有を通じた施工体制の充実と現場対応力の向上、安全・品質管理やガバナンス・経営管理の充実を挙げています。日特建設グループの地域拠点や機材の活用については活用可能性を検討し需要・施工体制・採算を確認しながら段階的に事業展開を進めるとしています。

今後の予定

本件は東証の適時開示基準には該当せず日特建設が任意に開示したものです。株式取得は組織再編の完了と株式譲渡契約に定めるその他の前提条件の充足が前提で、株式譲渡実行日は充足状況等により変更の可能性があります。2027年3月期の連結業績への影響は取得関連費用やのれん等の会計処理を含め現在精査中としています。

  • 取締役会決議(SPA締結承認):2026年9月25日
  • 株式譲渡契約締結:2026年9月28日
  • 対象会社従業員への説明:2026年10月6日
  • 開示に係る取締役会決議:2026年10月7日
  • 株式譲渡実行(予定):2026年11月30日

解説

日特建設が取得するのは、組織再編で投資用不動産事業を切り出した後の地研テクノの株式200株となる予定です。地研テクノの1株当たり配当金には「不動産の現物分配額を含む配当総額を基に算定」との注記もあり、地盤事業と不動産が同じグループに併存していたことがうかがえます。

本件で再編を選んだ具体的な理由や不動産の引き取り先は開示されていませんが、会社分割や吸収合併は非上場の中小企業でも承継時に使える手続で、本業と関係の薄い不動産や持株会社を抱えていても譲渡前に切り分ければ買い手が本業の事業だけを引き受ける形に整えられます。

会社に不動産や持株会社・事業が混在していることを理由に売却を諦める前に、まず専門家に相談してみるのも一手です。M&A Timesの無料相談では状況に応じて仲介会社や専門家をご紹介しています。

※本記事は2026年10月7日時点の開示情報に基づいています。最新の状況は当事会社の公表資料をご確認ください。

出典

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