M&Aの「リアル」を伝える経済メディア

読了目安 約4分

,

リベルタ、クレア取得価額を約2億円減額 DD資料に事実相違

リベルタ、クレア取得価額を約2億円減額 DD資料に事実相違|M&A Times

リベルタ(美容・日用雑貨・機能衣料などオリジナル商品の企画販売を手がける東証スタンダード上場会社、証券コード4935)は2026年10月5日、同年4月1日に子会社化した株式会社クレアの株式取得価額を8億4,100万円から6億4,600万円へ約1億9,500万円減額したと発表しました。デューディリジェンスの際に提出された資料の事実相違を理由に、株式譲渡契約に基づき売主と協議して調整したとしています。

発表の概要

クレアは2007年の創業以来、スキンケアを中心とした化粧品の企画開発と販売を手がけるファブレスメーカーです。主力の薬用ディープクレンジング「SANTA MARCHE(サンタマルシェ)」など20~50代女性向け製品を、全国のドラッグストアやバラエティショップで展開しています。

項目内容
取得対象株式会社クレア(取得株式数1,000株・議決権所有割合100%、変更なし)
取得の相手先三宅伸弘氏(個人、東京都中野区。2026年3月6日の発表時点でクレアの代表取締役で同社株式を100%保有)
スキーム株式譲渡
取締役会決議日/株式譲渡の実行2026年3月6日/2026年4月1日(企業結合日)
当初の取得価額株式取得価額8億4,100万円(アドバイザリー費用等概算4,900万円を含む合計概算8億9,000万円)
変更後の取得価額株式取得価額6億4,600万円(アドバイザリー費用等概算4,900万円は変わらず、合計概算6億9,500万円)
変更の理由デューディリジェンスの際に提出された進行期の新商品計画に事実相違があったため
入金日2026年10月2日付
業績影響2026年12月期連結業績への影響はのれん償却費2,900万円の減少

背景

当初の取得発表は2026年3月6日で、リベルタは自社の中期経営計画で掲げる5つの成長戦略の一つ「事業領域拡大」の一環として、クレアの商品開発ノウハウと販路基盤を自社グループにとって補完性が高いと評価しクレアの取得を決定しています。

その後リベルタは2026年4月1日の取締役会でクレアを吸収合併消滅会社とする吸収合併を決議し、同年6月1日付で効力が発生、価額変更を公表した10月5日時点でクレアは法人として消滅しています。

取得価格の変更理由は「デューディリジェンス(企業調査)の際に提出された進行期の新商品計画に事実相違があったため」としており、事実相違やクレアへの評価に対しての詳細は開示されておりません。

今後の見通し

リベルタは2026年12月期の連結業績への影響について、取得価額の減少に伴いのれん償却費2,900万円の減少が発生すると説明しています。

解説

リベルタは売主との協議の結果、株式取得価額を8億4,100万円から6億4,600万円へ約1億9,500万円と約23%引き下げることで合意しました。理由はデューディリジェンスの際に提出された進行期の新商品計画の事実相違で、調整分は株式譲渡の実行(4月1日)と吸収合併(6月1日)より後の10月2日付で入金されたとしています。

売り手はクレア株式を100%保有していた個人オーナーで、中小のM&Aと同じくオーナー自身が売り手です。株式譲渡契約の定め次第では、DDで渡した資料の事実相違を根拠に譲渡の実行から半年たっても代金の一部を返すことになりうるため、提出する資料は正確なものにし、解釈相違が発生しないようにすることが重要だとわかります。

譲渡後の代金返還や補償の根拠になる契約条項は表明保証の解説、買い手に出す資料をどう整えるかは会社売却の準備で詳しく解説しています。

※本記事は2026年10月6日時点の開示情報に基づいています。最新の状況はリベルタの適時開示をご確認ください。

出典

次に読む