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セキュア、仙台の日東通信を14億円で完全子会社化へ 創業55年

セキュア、仙台の日東通信を14億円で完全子会社化へ 創業55年|M&A Times

顔認証による入退室管理や監視カメラなど物理セキュリティシステムを手掛けるセキュア(東証グロース上場)は2026年10月13日、日東通信(宮城県仙台市、社長髙橋進太郎)の株式65,200株を取得する株式譲渡により完全子会社化すると発表しました。取得価額はアドバイザリー費用等を含め合計約14億2,300万円です。

発表の概要

日東通信は東北全域に拠点網を持つ電気通信工事会社です。1971年の設立から55年、通信システムの設計・構築や電気通信工事を手掛けるほか、日立製作所などの通信機器の特約店として情報通信システムやネットワーク機器の販売・構築も行っています。宮城県の電気通信工事の入札では、業者を経営規模や技術力で等級分けした格付のうち最上位の「Sランク」を保持しています。

自己株式を除く全株式は社長の髙橋進太郎氏が保有しており、本件は同氏が設立する新設法人を介した株式譲渡による会社売却です。2026年3月期の売上高は約27億1,800万円、営業利益は約6,400万円でした。

案件の条件一覧を見る譲渡元(売り手)・取得対象・事業内容・スキーム ほか(7項目)
項目内容
譲渡元(売り手)髙橋進太郎氏が単独株式移転により設立する新設法人(名称未定・東京都台東区予定・代表取締役髙橋進太郎氏。同氏が全株式を保有する予定)
取得対象日東通信株式会社(宮城県仙台市青葉区、資本金4,000万円、設立1971年6月21日)普通株式65,200株(議決権所有割合100.0%)
事業内容電気通信工事業・電気機械器具卸売業
スキーム日東通信は保有する自己株式14,800株を消却したうえで、髙橋進太郎氏の単独株式移転により設立される新設法人(設立2026年10月19日予定)の完全子会社となる予定です。新設法人の株式は髙橋氏が全て保有する予定で、セキュアは新設法人から日東通信の普通株式65,200株(議決権所有割合100.0%)を取得します
取得価額株式14億500万円+アドバイザリー費用等1,800万円=合計(概算)14億2,300万円
契約締結日2026年10月13日
株式譲渡実行日2026年12月18日(予定)

背景

セキュアは物理セキュリティ事業を基盤に、AI機能やサービスを強化して事業の成長を図っています。これまで施工に強みを持つジェイ・ティー・エヌ、官公庁実績と専門人材を擁するメディアシステム、AI無人決済のTOUCH TO GO、防犯機器の開発・製造技術を持つテスコムジャパンを順次グループに迎え、施工体制や地方・官公庁の販路などを拡充してきました。

セキュアは2026年8月公表の決算説明資料で、営業拠点の拡大として2025年4月に仙台オフィスを開設し、2026年12月期の見通しでは「M&Aの取り組みも強化」と掲げています。本件はその仙台拠点を置く東北で施工・保守の体制をM&Aにより取り込むもので、東北での販売・施工・保守の一貫体制確立による地方展開の加速、官公庁や地場の大手顧客へのクロスセル、グループ全体の技術力強化を本件で期待するシナジーとして挙げています。

今後の予定

新設法人は2026年10月19日に設立、株式譲渡実行日は同年12月18日を予定しています。取得資金は12月18日にみずほ銀行から無担保・無保証で14億500万円を借り入れる予定です。

金利は基準金利+スプレッドで、2033年11月30日の返済期日まで毎月均等分割で返済します。2026年12月期の業績影響は精査中ですが、セキュアは2027年12月期以降の業績向上に資すると見込んでいます。

解説

セキュアは2025年4月に仙台オフィスを開設して東北に営業拠点を広げており、開示では本件のシナジーの第一に東北での施工・保守一貫体制の確立と地方展開の加速を挙げています。日東通信が持つ東北主要都市を網羅する拠点網や入札格付「Sランク」、有資格者の層といった実績が、その体制を担える相手として選ばれた理由にあたります。

日東通信の2026年3月期の営業利益は約6,400万円と前期の約1億7,700万円から減少していましたが、セキュアが評価したのは足元の利益ではなく、東北で施工・保守を任せられる拠点と人員でした。

買い手が進出先で施工・保守を任せられる相手を探しているときは、その地域に根差した拠点と有資格者の層そのものが評価の対象になり得るとわかります。

利益の減少や地方の工事会社であることを理由に売却を諦める前に、自社の拠点や資格がどう評価されうるかをまず専門家に相談してみるのも一手です。M&A Timesの無料相談では状況に応じて仲介会社や専門家をご紹介しています。

※本記事は2026年10月13日時点の公表資料に基づいています。最新の状況は当事会社の適時開示をご確認ください。

出典

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