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イメージ・マジック、協力工場の長谷川美芸を完全子会社化

イメージ・マジック、協力工場の長谷川美芸を完全子会社化|M&A Times

オリジナルプリント商品の企画から製造・販売までを手掛け「オンデマンドプリントプラットフォーム」を運営する株式会社イメージ・マジック(証券コード7793・東証グロース、代表取締役社長 山川誠)は2026年9月18日、福井県のシルクスクリーン印刷会社である株式会社長谷川美芸の発行済株式500株のうち220株を株式取得で、残り280株を簡易株式交換で取得し完全子会社化すると発表しました。長谷川美芸はイメージ・マジックが「シルクスクリーン印刷の最大の生産協力工場」と位置づける取引先です。

発表の概要

株式会社長谷川美芸は福井県吉田郡永平寺町に本社を置く2013年11月設立の企業です。代表取締役は長谷川勝也氏が務め、資本金は3,000万円、従業員は97名(2026年3月31日現在)となっています。

長谷川美芸は衣類へのプリントや二次加工を主体とするシルクスクリーン印刷会社で、有名アパレルブランド向けなど意匠性の高い製品を企画提案から量産まで一貫して手掛けています。

イメージ・マジックの開示によれば、長谷川美芸はイメージ・マジックにとって「シルクスクリーン印刷の最大の生産協力工場」にあたり、両社に資本関係・人的関係はないものの取引関係(委託取引)があります。

項目内容
譲渡元(売り手)長谷川勝也氏(福井県吉田郡永平寺町)およびその他個人1名(本株式取得の220株分)
取得対象株式会社長谷川美芸(福井県吉田郡永平寺町)
事業内容シルクスクリーン印刷業等(衣類へのプリント・二次加工)
スキーム株式取得(株式譲渡)(220株)+簡易株式交換(280株)による完全子会社化
取得価額相手先との取り決めにより非開示(本株式取得の1株あたり価格は株式交換の1株あたり価格と同額)
株式交換比率・交付株式長谷川美芸1株につきイメージ・マジック普通株式900株、交付株式数252,000株(自己株式120,000株充当+新株発行132,000株)
契約締結日株式譲渡契約:2026年9月18日/株式交換契約:2026年10月2日(予定)
株式取得実行日2026年10月1日(予定)
株式交換効力発生日2026年10月26日(予定、両者合意により変更の可能性あり)

株式交換比率は第三者算定機関ウィルパートナーズ株式会社(東京都江東区、代表者 金子禎秀)により決定しました。イメージ・マジック株式は市場株価法(2026年9月11日を基準日とする東証グロースでの直前1か月・3か月・6か月の終値単純平均)により1株1,415円〜1,521円と算定されています。

長谷川美芸株式はDCF法で684,735円〜1,600,841円、類似会社比準法で1,278,234円〜1,702,615円と算定され、両手法が重複する1,278,234円〜1,600,841円を評価レンジとしました。これに基づく株式交換比率のレンジは1対840.29〜1,131.55で、決定した比率900はこのレンジ内になっています。

DCF法の前提となる財務予測には大幅な増減を見込む年度が含まれ、2028年度は子会社化に伴うイメージ・マジックからの注文増と生産体制の増強により前期比で約15%の売上増を見込み、加えてシステム等による省力化で販管費を抑制できることから営業利益は約73%増を見込むとしています。

両社の業績を補足すると、イメージ・マジックの2025年12月期は売上高9,402百万円・営業利益556百万円・当期純利益329百万円で、2026年12月期は売上高10,700百万円・営業利益650百万円・当期純利益440百万円を予想(2026年2月13日公表)しています。長谷川美芸の2026年3月期は売上高1,027百万円・営業利益92百万円・当期純利益77百万円、純資産315百万円・総資産655百万円でした。

背景

イメージ・マジックは長谷川美芸の株式取得により「当社の強力な集客力・IT基盤と、長谷川美芸が培ってきた高度なアナログ技術・ノウハウを統合し、製造DXを強力に推進する」としており、長谷川美芸にとっても「上場企業へのグループ参画による経営基盤の安定化」や既存事業の効率化・成長が見込まれるとしています。

買い手の事業戦略から見ると本件は、イメージ・マジックが自社の「事業計画及び成長可能性に関する事項」(2026年3月27日開示)で示した生産体制の拡充とM&A活用の方針に沿う動きです。同資料は自社工場4拠点と全国63工場のOPN(オンデマンド・プリント・ネットワーク)協力工場を組み合わせた生産体制により「同一品質での短納期生産」を実現するとしています。

イメージ・マジックは同資料にて2031年12月期に売上高200億円超(オンデマンドプリントサービス156億円・ソリューションサービス37億円・海外及びM&A23億円)を目指す目標も掲げており、「将来的にはM&Aも積極化」する方針です。

また同資料にて印刷・加工方法ごとに次世代装置の開発方針を整理しており、長谷川美芸が手掛けるシルクスクリーン印刷を「量産の印刷方法では主流で装置が完成され進化していない まだ周辺装置で進化の余地あり」と評価して周辺装置の開発に投資する区分に置いています

今後の予定

長谷川美芸は2026年9月28日に株式譲渡を承認する株主総会を開く予定で、株式取得日は同年10月1日、株式交換契約の締結と長谷川美芸の臨時株主総会は同年10月2日を予定しています。株式交換の効力発生日は同年10月26日を予定していますが、開示は両者の合意により変更される場合があるとのことです。

イメージ・マジックは会社法第796条第2項の規定に基づく簡易株式交換の手続きにより、自社の株主総会決議による承認を受けずに株式交換を実施する予定です。

会計処理は企業結合会計基準における「取得」に該当し、イメージ・マジックが長谷川美芸を取得する処理となります。この処理によりのれんが発生する見込みですが、金額や償却年数は現時点で確定していません。

みなし取得日は2026年10月1日とし、2026年12月期末は貸借対照表のみを連結、翌第1四半期連結会計期間から損益計算書を連結します。本件による2026年12月期の業績への影響は軽微と見込んでいます。

解説

長谷川美芸はイメージ・マジックが「シルクスクリーン印刷の最大の生産協力工場」としている長年の委託取引先で、その発注元が買い手となり株式取得と株式交換の二段階で完全子会社化する設計です。

買収金額の規模を試算すると、長谷川美芸1株にイメージ・マジック株900株を交付する比率を算定時のイメージ・マジック株価1,415円〜1,521円で換算すれば長谷川美芸1株あたり約127万〜137万円、発行済500株で会社全体約6.4億〜6.8億円の買収に相当します(編集部試算・株価により変動)。2026年3月期の当期純利益77百万円の約8〜9倍、純資産315百万円の約2.0〜2.2倍の水準です。

この算定は上場会社のイメージ・マジックが自社株式を対価に用いるため「公平性・妥当性を確保する」目的で自ら第三者算定機関に依頼したもので、仲介を挟む中小企業の相対取引でこうした二手法の評価レンジが売り手に示されるとは限りません。それでも日常の取引先が買い手になり得ること、買い手側の算定では自社の利益や純資産が倍率で評価されることは規模を問わず共通します。

※本記事は2026年9月23日時点の開示情報に基づいています。最新の状況は当事会社の適時開示をご確認ください。

出典

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