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TOKAI HD、横浜のLPガス卸シティ・ガスを全株取得へ

TOKAI HD、横浜のLPガス卸シティ・ガスを全株取得へ|M&A Times

株式会社TOKAIホールディングス(東証プライム3167、LPガスで国内第3位の顧客シェアを持つ静岡市の総合リテール事業者グループ)は2026年10月5日、連結子会社の株式会社TOKAI(静岡市)がシティ・ガス株式会社(横浜市)の全株式を取得する株式譲渡契約を締結したと発表しました。

発表の概要

取得対象のシティ・ガス株式会社(横浜市瀬谷区)はLPガスの仕入れと卸売を担い、100%子会社のカナジュウ・コーポレーションがLPガス販売・燃焼機器販売・リフォーム工事を、その子会社カナジュウサービスが検針業務や建築物の点検・保守を担います。TOKAIホールディングスはカナジュウ・コーポレーションを、神奈川県全域にLPガスを供給する県内の有力事業者と説明しています。

案件の条件一覧を見る譲渡元(売り手)・取得対象・事業内容・スキーム ほか(7項目)
項目内容
譲渡元(売り手)開示に記載なし
取得対象シティ・ガス株式会社(神奈川県横浜市瀬谷区、資本金2,000万円、設立1989年3月)/子会社 株式会社カナジュウ・コーポレーション(資本金8,000万円、設立1965年12月)/孫会社 カナジュウサービス株式会社(資本金1,000万円、設立2023年4月)※資本金は2025年12月現在
事業内容シティ・ガス=LPガスの仕入れ及び卸売、カナジュウ・コーポレーション=LPガス販売・燃焼機器販売・リフォーム工事、カナジュウサービス=LPガス検針業務、建築物の清掃・設備機器の点検保守管理等
スキーム株式譲渡(株式会社TOKAIによる全株式取得・連結子会社化)
取得価額開示に記載なし
契約締結日開示に記載なし(2026年10月5日に契約締結を公表)
株式譲渡実行日開示に記載なし

背景

TOKAIホールディングスは本件の狙いを、静岡県でトップシェアを確立した自社グループが神奈川県でも有力な市場ポジションを得て隣接する主要市場間で連携することだと説明しています。

具体的にはLPガス供給エリアを集中的にカバーすることによるネットワーク優位性の拡大と、仕入・物流・保安等の効率化によるコスト競争力の強化を挙げました。両グループのノウハウやITシステム・人材を融合したマーケティング基盤の強化や新サービス開発も見込んでいます。

TOKAIホールディングスは自社の中期経営計画2028で、エネルギー事業について「M&Aを通じた地理的拡大」と顧客密度の向上を掲げ、施策に新エリアへの進出とM&Aの加速やM&A専任者の育成を挙げています。3か年の成長投資ではM&A・提携に約200億円を配分し、うちエネルギー事業向けが約150億円です。

同計画は市場環境として全国のLPガス販売事業者数が2015年から2024年にかけて19,514者から15,181者へ減ったこと(経済産業省調べ)と業界再編の加速を挙げています。TOKAIホールディングスは本件の開示でも同計画の「Triple Accel」戦略に基づきエネルギー事業を中心に成長を加速させていると説明しており、本件はこの方針の一環と言えます。

株式会社TOKAIは2026年4月1日付で静岡県河津町の長田ガス株式会社も代表取締役の長田雅彦氏らから全株式を取得しており、本件はこれに続くTOKAIグループによるLPガス事業者の連続的な取得です。

今後の予定

株式譲渡実行日は開示に記載がありません。なおTOKAIホールディングスは本件が2027年3月期の連結業績に与える影響を軽微と見込んでいます。

解説

本件でTOKAIグループが得るのは、隣接する神奈川県で60年以上かけて築かれた顧客基盤です。静岡で圧倒的なシェアを持つ買い手にとって、隣の県で同じ地位を一から築くより長年の顧客基盤を持つ有力事業者を取得する方が早く、4月の長田ガスのように営業エリアが一つの町でも、買い手の拠点と隣接していれば配送や保安で連携できる取得対象になり得ます。

商圏の広さにかかわらず、地域で長年積み上げた顧客基盤が大手からどう評価されうるかをまず専門家に相談してみるのも一手です。M&A Timesの無料相談では状況に応じて仲介会社や専門家をご紹介しています。

※本記事は2026年10月12日時点の公表資料に基づいています。最新の状況は当事会社の公表資料をご確認ください。

出典

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