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スカラ、通信ショップ向けシステムのテラを子会社化 会社分割で事業を切り出し8.4億円で80%取得

スカラ、通信ショップ向けシステムのテラを子会社化 会社分割で事業を切り出し8.4億円で80%取得|M&A Times

スカラ(証券コード4845・東証スタンダード上場、AI SaaSやAI BPOなどIT関連事業を展開)は2026年7月23日、通信キャリアショップ向けPOSシステムを手がける株式会社テラ(神奈川県鎌倉市)の株式取得・子会社化を取締役会で決議し、同日付で契約を締結したと発表しました。テラは事前に会社分割を実施し、システムソリューション事業以外を新設会社へ承継したうえで、分割後の株式80%をスカラが取得します。

発表の概要

テラは1989年6月設立、資本金49百万円、代表取締役は佐藤渉氏です。POSシステム「TelephoneMaster」などの企画・開発・運用を手がけ、通信キャリアショップ向けソリューションを中心に全国約2,500店舗へ導入しています。会社分割後の試算ベースで、2025年12月期の売上高は959百万円、営業利益は180百万円の見込みです。

スカラは株式譲渡実行日を2026年9月1日とし、分割後のテラの発行済株式3,872株(議決権所有割合80%)を、株式取得価額840百万円、アドバイザリー費用等を含めた概算合計858百万円で取得します。残る20%については、テラの業績等に応じて譲渡価額が変動するオプション契約を別途締結する予定で、中長期的な完全子会社化を目指すとしています。

テラの大株主は佐藤渉氏(52.20%)、資産管理会社の株式会社ベルメール(16.50%・代表は佐藤氏)、横田聡氏・増田善久氏(各6.50%)などです。佐藤氏は株式譲渡実行日までに、ベルメール・横田氏・増田氏を除く少数株主から株式を取得する予定と開示されています。

背景

スカラは1991年の創業以来、「IT・新規事業開発・ファイナンス」を事業の中核に据えてきました。2025年9月25日公表の中期経営計画2026-2028では、「信頼と共創で、未来をともに育む。」を理念に掲げ、AI SaaSとAI BPOを成長戦略の中核と位置付けるとともに、既存事業とのシナジーが見込めるM&Aも重要な成長戦略の一つとしています。開示では、テラが長年蓄積してきた店舗運営の業務オペレーション知見や顧客基盤、業務データを、生成AIを活用した「AIオペレーションプラットフォーム」の構築に生かす方針が示されています。

今後の予定

株式譲渡は2026年9月1日に実行され、実行後テラはスカラの連結子会社となります。当期連結業績への影響は現在精査中で、開示すべき事項が生じた場合は速やかに公表するとしています。

解説

本件は、対象外事業を会社分割で切り出す手法と、分散していた株式をオーナー経営者が集約したうえで譲渡する手法を組み合わせた事例です。中小企業のM&Aでも、譲渡対象を絞り込む会社分割や、少数株主から株式を買い集めて交渉窓口を一本化する準備が、価格や交渉の進めやすさに影響することがあります(一般的な傾向であり、本件における個別の狙いは非公表です)。売却に向けた準備の進め方は会社売却の準備は何から?磨き上げの進め方で解説しています。

※本記事は2026年7月24日時点の開示情報に基づいています。最新の状況は当事会社の適時開示をご確認ください。

出典