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ツインバード、ジャパネットのTOB提案取り下げを正式表明

ツインバード、ジャパネットのTOB提案取り下げを正式表明|M&A Times

新潟県燕市の家電メーカー、ツインバード(証券コード6897・東証スタンダード)は2026年9月4日、株式会社ジャパネットホールディングスによるTOB提案の取下げが明確になったと公表しました。8月31日に取締役会が反対の意見を表明していた本提案は、9月2日のジャパネットの見解表明を経て取り下げに至りました。

発表の概要

ツインバードは「匠プレミアム」ブランドの高付加価値家電と、業務用のFPSC(フリー・ピストン・スターリング・クーラー)技術を柱とするB2B事業を展開する燕三条発の家電メーカーです。ジャパネットホールディングスは同社を完全子会社化する目的でTOBの開始予定を公表していましたが、ツインバードの反対表明を経て本提案を取り下げるに至りました。

項目内容
対象会社ツインバード(新潟県燕市、東証スタンダード・証券コード6897)
提案者株式会社ジャパネットホールディングス
提案内容ツインバードを完全子会社とすることを目的としたTOB(2026年6月19日公表時の買付価格は1株800円)
経緯2026年6月19日 TOB開始予定を公表/8月31日 ツインバード取締役会が反対の意見を表明、同日「新 中期経営計画 2026-2030」を公表/9月2日 ジャパネットが当社見解のお知らせを公表し本提案の取下げを表明/9月4日 ツインバードが取下げが明確になった旨を公表
現状本提案は取り下げられ、公開買付けは実施されない

背景

ジャパネット側の主張について、同社は9月2日付の見解リリースで本提案の検討過程で対話を尽くしてきたと説明しています。具体的には2026年8月10日付でツインバード製品について合計30億円の発注を確約する発注通知書を法的拘束力のある形で発行したほか、8月26日付の書簡ではプライベートブランド展開を検討する3商品に限った試算でも約40%のツインバードの売上高伸長が見込まれると伝えていたとしています。

一方でツインバード側の受け止めについて、同社は9月4日付のお知らせで、本提案を受けたことは経営課題や成長戦略を改めて多角的に検討する有意義な契機であったと総括しています。今後は本提案の検討を通じて得られた示唆も生かしつつ、8月31日に公表した新中期経営計画2026-2030に基づく施策を着実に実行し、上場企業として独自に企業価値向上を目指す方針です。

なお同時期に表面化した株主動向について、ツインバード株式に対して2026年9月1日付で牧寛之氏より大量保有報告書が提出されていましたが、ジャパネットは9月2日付リリースで、同氏とは面識がなく、同氏による株式取得と本公開買付けの提案および今回の取下げとは一切関係がないと説明しています。

今後の予定

ジャパネットによる本提案は取り下げられ、公開買付けは実施されません。ツインバードは新中期経営計画2026-2030に基づき、2030年度に売上高117億円・営業利益14億円(営業利益率12%)、ROE13%以上を目指すとしており、総還元性向は75%〜100%程度とする方針を示しています。

解説

本件は、対象会社が同意なき買収提案に対して反対の意見表明と自社の中期経営計画の公表を組み合わせ、結果として提案の取下げに至った国内事例です。ツインバードは8月31日の反対表明と同時に新中期経営計画2026-2030を公表し、2030年度の売上高117億円・営業利益14億円という数値目標を示しました。ジャパネットは9月2日の見解リリースで対話を尽くしたとする一方、9月4日にツインバードが本提案の取下げが明確になったと公表したことで、本件は決着しました。

同意なき買収提案を受けた企業にとって、反対の意見だけを示すのではなく、自社の企業価値向上策を具体的な数値目標とともに示すことが、株主や取引先に対する説得力につながります。敵対的買収への対応を検討する経営者や資本政策の見直しを迫られる企業は、本件の一連の経過と結末は対応方針の参考になるでしょう。

※本記事は2026年9月4日時点の開示情報に基づいています。最新の状況は当事会社の適時開示をご確認ください。

出典

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