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ハリカ、レダックスをスポンサーに事業承継 承継会社を6.7億円で譲渡へ

ハリカ、レダックスをスポンサーに事業承継 承継会社を6.7億円で譲渡へ|M&A Times

株式会社ハリカ(東京都板橋区・1945年創業のギフト専門チェーン)は2026年9月16日、株式会社レダックス(東証スタンダード・証券コード7602)とスポンサー契約を締結しました。ハリカ社が設立した承継会社の全株式をレダックスが取得し連結子会社化することを前提とした、第二会社方式による事業承継です。

発表の概要

ハリカ社は1945年の創業以来、直営とフランチャイズからなるギフト専門店チェーン「ハリカ」の統括本部を務め、ホテル等の施設内で受託運営するギフトサロン「フォースター」、贈答品・記念品の企画卸、酒類の小売卸を手がけてきました。直営・FC約100店舗、取引事業者約450社の法人基盤を持ち、栃木物流センターと板橋本社ビルを保有しています。2025年12月期の業績は売上高5,101百万円、営業損失13百万円、当期純損失57百万円でした(前期2024年12月期は売上高5,396百万円、当期純利益71百万円)。

取締役会決議に基づき同日締結したスポンサー契約の主な内容は次の通りです。

項目内容
事業承継元株式会社ハリカ(東京都板橋区、代表取締役 原口昭子、大株主 原口昭子71%)
取得対象(承継会社)株式会社ハリカ(東京都練馬区、代表取締役 丸山広志、2026年7月31日設立、資本金1円、事業承継元が100%出資)
事業内容ハリカ社の全事業(ギフトチェーン運営・贈答品企画卸・酒類小売卸等)を吸収分割により承継予定
スキーム第二会社方式吸収分割による事業承継後、レダックスが承継会社株式を取得)
取得価額670百万円(承継会社の発行済全株式1株)
スポンサー契約締結日2026年9月16日
株式譲渡契約締結日(予定)2026年10月31日
株式取得日(予定)2027年1月5日

本件は、ハリカ社が設立した承継会社に全事業・資産・契約・雇用を吸収分割で移した後、レダックスが承継会社の株式を取得する第二会社方式で実行されます。取引の流れは次の通りです。

ステップ主な内容
ハリカ社が100%出資する承継会社を設立し(2026年7月31日設立済)、全事業・資産・契約・雇用を吸収分割により承継会社へ移す(効力発生日は2027年1月1日予定)
承継会社で酒類販売業免許をはじめ事業継続に必要な許認可の取得手続を実施(2026年11〜12月予定)
前提条件・許認可取得の完了後、レダックスが承継会社の全株式を取得し完全子会社化(2027年1月5日予定)
吸収分割ではハリカ社の金融機関借入金等は承継対象外とし、ハリカ社側で処理

承継する事業の財政状態は2026年2月末時点の概算で純資産約936百万円、総資産約1,800百万円です。レダックスは、承継する資産・負債を時価評価した純額が取得価額670百万円を上回る見通しとしており、差額を負ののれん発生益(特別利益)として買収完了日の属する連結会計年度に計上する見込みです(業績への具体的な影響額は現在精査中)。

背景

ハリカは今回の承継の背景としてスポンサー契約締結のお知らせにて、「近年の消費環境の変化や事業承継に伴う後継者問題、および有利子負債等の財務的要因により、事業の抜本的改革に向けた手続が進められておりました」と説明しております。

一方でレダックスがスポンサー参画に踏み切った理由の一つに、ギフト市場そのものの伸長があります。開示では矢野経済研究所の調査を引用し、2025年の国内ギフト市場規模が前年比103.4%の約11兆5,650億円と推計されているとしたうえで、法人ギフトやeギフトの拡大で新たなギフトシーンが生まれていると説明しています。

また買い手の経営戦略から見ると本件は、レダックスが自社の2027年3月期第1四半期決算短信で掲げる「事業セグメントの無限化・多様化・スピード化による成長戦略」に沿った新領域への参入にあたります。同社は同短信で、米NASDAQ上場のFreedom Holding Corp.(FRHC社)と2026年3月31日付で合弁契約を締結し、日本国内の銀行業参入とFinTech事業展開に向けた準備会社Freedom Japanを設立しています。

レダックスは自社の2026年3月期決算短信でも、子会社カーチスキャピタルマネージメントが「国内においてもギフト及び生活関連用品の販売・輸出入事業を開始し、新たな取引先の開拓による販路の拡大」を進めていると説明しており、本件でのハリカ社スポンサー参画は、このギフト販売事業の開始とFRHC社との合弁による金融基盤構築を掛け合わせる方針の延長線上に位置づけられます。

また今回のシナジーとしてレダックスが期待するのは、FRHC社の金融・決済関連の事業基盤とハリカ社の顧客・法人基盤を掛け合わせる「流通と金融の融合」と、カーチスの法人顧客ネットワーク「カーチス倶楽部」(約2万1,000社)でのカタログギフト活用です。中長期には全国1,000店舗規模への拡大や承継会社単独でのIPOも選択肢として検討するとのことです。

今後の予定

今後のスケジュールは、株式譲渡契約締結が2026年10月31日、承継会社における許認可取得が2026年11〜12月、会社分割の効力発生日が2027年1月1日、承継会社株式取得日が2027年1月5日を予定しています。

レダックスが策定した承継会社の事業計画では、2027年1〜12月に売上高5,019百万円、営業利益78百万円を見込でおり、新規販売先の開拓や仕入条件の見直し、販管費の削減により買収初年度からの黒字化を計画しています。

解説

ハリカ社は後継者問題と有利子負債等の財務的要因から事業の抜本的改革に向けた手続を進めていましたが、本件では第二会社方式を使い、金融機関借入金を承継対象から外したうえで事業・雇用・店舗網を承継会社に移し、レダックスへ引き継ぐ道筋をつけました。

レダックスは承継会社について買収初年度からの営業黒字を見込む事業計画を策定しており、このように財務的要因を単独で解決しようとするのではなく、スポンサーの経営資源と組み合わせる選択肢があることを示しています。

会社の承継・売却を検討する経営者にとっては、借入金等の負担を第二会社方式でどう整理するかが選択肢になり得る点が参考になります。このようなスキームの型を知っておくと提案を受けた際の判断材料になります。具体的な進め方は会社売却の進め方完全ガイドにまとめています。

※本記事は2026年9月16日時点の開示情報に基づいています。最新の状況は当事会社の適時開示をご確認ください。

出典

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