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True Data、金物店向けPOSのコスモネットを完全子会社化

True Data、金物店向けPOSのコスモネットを完全子会社化|M&A Times

True Data(東証グロース4416・購買データ分析)は2026年10月7日、金物店向けPOS・販売管理システムを手がけるコスモネットの全株式を取得し完全子会社化すると発表しました。

発表の概要

コスモネット(大阪府大阪市西区)は1982年11月設立で、金物店やプロショップ向けのPOS連動型販売管理システム「MUSASI」を1992年から提供しています。

2025年8月期の売上高は1億617万3,000円、営業利益は887万6,000円、純資産は6,386万5,000円です。営業利益に役員報酬・法定福利費・保険料・車両費の一時的調整項目を足し戻した「調整後営業利益(参考値)」は2,206万9,000円とのことです。

取得対価等2億2,000万円は2025年8月期の純資産の約3.4倍、当期純利益(839万6,000円)の約26倍に当たります(編集部試算。純資産倍率の相場も参照)。

項目内容
譲渡元(売り手)相手先の要望により非開示
取得対象株式会社コスモネット(大阪府大阪市西区)
事業内容金物店向けPOS連動型販売管理システムの開発・販売
スキーム株式譲渡による完全子会社化(取得株式数200株・議決権所有割合100.0%)
取得価額取得対価等2億2,000万円+アドバイザリー費用等2,800万円=合計2億4,800万円(概算)
取得資金自己資金および銀行借入
契約締結日2026年10月7日
株式譲渡実行日2026年10月13日(予定)

背景

True Dataはこれまで食品・日用品を中心とする年間アクティブ数6,500万人規模の生活者購買データを基盤に、企業のマーケティングや商品戦略を支援してきました。

完全子会社化の理由について同社は、プロ市場(建設業者や職人向けに工具・建築資材・金物を売るプロショップの市場)と生活者市場が「住まい」という共通の需要でつながっている点を挙げています。

住宅の新築やリフォームに伴うプロ市場の需要はその後の生活者の日用品需要にも影響するため、プロ市場の購買データは生活者市場の将来需要を捉える先行情報になり得るとTrue Dataは説明しています。

True Dataは同日公表した補足説明資料によると本件は「True Data初のM&A」であり、中期経営計画で設けたM&A投資枠(10億円以上)の初の実行案件とのことです。True Dataは同計画で2029年3月期の売上高目標を「30億円+α」としており、この「α」はM&A・提携によるシナジーを想定したものです。

今後の予定

コスモネットは2026年10月13日付でTrue Dataの連結子会社となる予定です。True Dataは2027年3月期第3四半期から連結決算に移行する予定で、同期の業績への影響は現在精査中としています。

解説

営業利益887万6,000円のコスモネットに取得対価等2億2,000万円が付いた本件について、True Dataは補足説明資料で同社の収益が「約180社のプロショップからのシステム・保守収入に閉じている」とした上で、本件を「収益の足し算をするためではなく、『プロ市場のデータ基盤』を獲得しに行くためのM&A」と位置づけています。

純資産5千万円超〜1億円以下の中小企業の成約実績では純資産倍率の中央値が1.2倍、純利益倍率の中央値が11.1倍で、本件はその2〜3倍の水準です。ただし調整後営業利益を基準にすれば約10倍で、情報通信業のEV/EBITDA成約中央値9.0倍(2024年度)とほぼ同水準です(編集部試算)。

True Dataが評価したのは足元の利益ではなく、MUSASIを通じた約180社の取引先との接点と約40万点の商品マスタ、そこで生まれるプロ市場の取引データでした。自社では売上に結びつけきれていない顧客基盤や業務データも、それを活かせる買い手から見れば評価の対象になり得ることがわかります。

利益が小さいことを理由に売却を諦める前に、自社の無形資産が他者からどのように評価されるかまず専門家に相談してみるのも一手です。M&A Timesの無料相談では状況に応じて仲介会社や専門家をご紹介しています。

※本記事は2026年10月7日時点の開示情報に基づいています。最新の状況は当事会社の適時開示をご確認ください。

出典

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