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ベイシス、高圧受電設備保安の日本電気安全協会を完全子会社化

ベイシス、高圧受電設備保安の日本電気安全協会を完全子会社化|M&A Times

ベイシス(東証グロース4068、インフラテック事業を手がける企業)は2026年9月25日、高圧受電設備の保安管理を主力とする日本電気安全協会(神奈川県川崎市)の発行済株式全株式を取得し完全子会社化すると取締役会で決議、契約を締結したと公表しました。株式譲渡は9月30日付で実行済みです。

発表の概要

ベイシスは開示で、日本電気安全協会が大手企業を含む幅広い顧客との直接取引を基盤に、法令に基づく保安管理業務と設備の改修工事を主力事業として展開していると説明しています。発行済株式は個人株主1名が100%保有しており、売上高や利益などの業績は開示されていません。

案件の条件一覧を見る譲渡元(売り手)・取得対象・事業内容・スキーム ほか(8項目)
項目内容
譲渡元(売り手)個人株主1名(神奈川県横浜市)
取得対象株式会社日本電気安全協会(神奈川県川崎市宮前区鷺沼一丁目3番地13、代表取締役・松尾純一、設立1998年11月30日、資本金1,000万円)
事業内容高圧受電設備の保安管理業務、電気・通信工事および一般産業機械器具設置工事の設計・施工・工事監理等
スキーム株式譲渡による完全子会社化
取得株式数・議決権割合200株(議決権200個・100%)
取得価額当事者間の守秘義務により非開示。外部機関による財務・税務・法務のデューディリジェンスとDCF法による株式価値算定の結果を総合的に勘案し、当事者間の協議を経て決定
契約締結日2026年9月25日
株式譲渡実行日2026年9月30日

背景

株式取得の背景についてベイシスは、電気保安業界では熟練技術者の高齢化や人手不足により保安管理業務の効率化・高度化が重要な課題になっている一方で、経済産業省が推進する「スマート保安」の取組みのもと、IoTやデジタル技術による保安管理業務の生産性向上・高度化の需要が高まっていると説明しています。

加えてAIの普及やデータセンターの建設拡大で電力需要が増え、電力の安定供給を支える高圧受電設備の重要性も一層高まっているとのことです。

ベイシスは今回の買収により日本電気安全協会の保安管理の専門性・現場対応力と自社のIoT技術・データ活用ノウハウを組み合わせ、設備状態の常時可視化や予兆保全といった新たな「スマート保安」サービスの開発につなげる狙いです。自社開発の現場作業DXクラウド「BLAS」も日本電気安全協会の現場業務に活用し、報告書作成のデジタル化や工事履歴の一元管理を進めるとしています。

なおベイシスは2026年8月14日公表の自社の中期経営計画2030で、基本方針の実現に向けた5つの重点戦略の一つに「M&Aの推進」を掲げ、「M&A最優先領域」として「キュービクル」(高圧受電設備)などを挙げています。本件の開示でも高圧受電設備の保安管理業務をIoT事業における重要な成長領域の一つと位置づけ、今後も積極的なM&Aで同領域の事業基盤を拡大するとしています。

今後の予定

ベイシスは本件による連結業績への影響を軽微と見込んでいます。今後は両社の顧客基盤を相互に活用し、日本電気安全協会の顧客にベイシスのIoTサービス、ベイシスの顧客に日本電気安全協会の保安管理・改修工事サービスを展開して収益機会の拡大に取り組むとしています。

解説

ベイシスが開示で日本電気安全協会から取り込むとした強みは2つあります。

一つは高圧受電設備の保安管理業務の専門性・現場対応力で、自社のIoT技術・データ活用ノウハウと組み合わせて設備状態の常時可視化や予兆保全といった「スマート保安」サービスの開発につなげるとしています。もう一つは月次点検等の保安管理業務を通じた顧客との継続的かつ直接的な接点です。

開示が業界の課題に挙げる通り、電気保安は熟練技術者の高齢化と人手不足が進んでおり、法令に基づく保安管理を担える現場の専門性は買い手が短期間で自前で揃えにくい機能です。定期点検で顧客先に入り続ける関係も同様で、売上や利益の規模とは別にどんな技術者がいて誰とどんな取引が続いているかが評価の対象になることがあります。

規模や業績、後継者不足を理由に諦める前に、自社の技術力や顧客との関係のどこが買い手に評価されうるかをまず専門家に相談してみるのも一手です。M&A Timesの無料相談では状況に応じて仲介会社や専門家をご紹介しています。

※本記事は2026年10月9日時点の公表資料に基づいています。

出典

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