AIAIグループ株式会社(東証グロース、6557、保育・療育・教育を展開する持株会社)は2026年7月24日、児童発達支援・放課後等デイサービスを手がけるハビー株式会社(東京都中央区銀座)の全株式を取得し子会社化することを取締役会で決議しました。同日、ハビーの株主であるウェルビーホールディングス株式会社との間で株式譲渡契約を締結しています。
発表の概要
AIAIグループは、子会社を通じて認可保育施設「AIAI NURSERY」など計192施設を運営し、保育・療育・教育を一体的に提供する「AIAI三育圏」の取り組みを進めてきました。2026年2月には保育所等を運営する株式会社きららグループホールディングスを子会社化しており、M&Aによる規模の拡大を重要な戦略として掲げています。
対象会社のハビーは、児童福祉法に基づく児童発達支援事業所・放課後等デイサービス事業所などを運営する会社で、2025年12月15日に設立されました。子会社の株式会社アイリス(大阪市、放課後等デイサービス7教室)及び株式会社ハピネスカムズ(群馬県前橋市、同6教室)とともに、「ハビー」「アイリスクラブ」「ディグスマイル」ブランドで首都圏を中心に合計71施設を展開しており、ハビー本体は58教室を運営しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象会社 | ハビー株式会社(東京都中央区銀座) |
| 事業内容 | 児童発達支援・放課後等デイサービス等(58教室) |
| 設立 | 2025年12月15日 |
| スキーム | 吸収分割で承継した療育事業を含む株式譲渡による子会社化 |
| 取得株式数 | 200株(議決権所有割合100%) |
| 取得価額 | 32.5億円(諸費用込み見込み33.35億円) |
| 取得資金 | 金融機関からの借入(条件協議中) |
| 契約締結日 | 2026年7月24日 |
| 株式譲渡実行日 | 2026年9月1日(予定) |
背景
ハビーは、2026年5月1日にウェルビー株式会社(ウェルビーホールディングスの子会社)を分割会社、ハビーを承継会社とする吸収分割により、療育事業に関する従業員・資産・負債・契約上の地位を承継して発足した会社です。承継した療育事業の2026年3月期売上高は34.7億円でした。
売り手のウェルビーホールディングスは、大人向け就労移行支援事業、子供向け療育事業、高齢者向け介護・看護事業を営む持株会社で、純資産は177.3億円(2026年3月31日時点)、大株主にはポラリス第五号投資事業有限責任組合が名を連ねます。AIAIグループは取得理由として、両社の保育・療育施設の連携による利用者導線の強化や支援領域の拡大、人材交流によるノウハウ共有、障害児相談支援を含む切れ目のない支援体制の充実、管理部門の運営効率化を挙げており、本件実行後のグループ運営施設数は263施設となる予定です。
今後の予定
ハビーは2027年3月期第2四半期からAIAIグループの連結子会社となる予定です。取得資金は金融機関からの借入により調達する予定で、現在金融機関と条件を協議しています。本件が2027年3月期業績予想に与える影響は現在精査中であり、開示すべき事項が生じた場合は速やかに公表するとしています。
解説
本件は、ウェルビーホールディングス傘下の事業部門を2026年5月の吸収分割で新会社ハビーに切り出し、その全株式を2026年7月に譲渡するカーブアウト型の売却です。事業の一部だけを譲渡したい場合、会社分割で切り出してから株式譲渡する手法は対象範囲を明確に区切れる点で、中小企業のM&Aでも参考になります。障害福祉・療育業界では大手グループへの事業集約が進んでおり、業界動向は障害福祉事業のM&A動向で解説しています。
売り手のウェルビーホールディングスの大株主は投資ファンドであるポラリス第五号投資事業有限責任組合です。一般にファンド傘下の企業では、投資先事業の売却が投資回収の一環として行われることがありますが、本件における動機は非公表です。事業の切り出しや売却を検討する経営者は、対象範囲や譲渡後の体制を早めに整理しておくことが交渉の土台になります。準備の進め方は会社売却の準備で解説しています。
次に読む
※本記事は2026年7月24日時点の開示情報に基づいています。最新の状況は当事会社の適時開示をご確認ください。

