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あいちFGと三十三FG、経営統合の基本合意を解消 最終契約に至らず

あいちFGと三十三FG、経営統合の基本合意を解消 最終契約に至らず|M&A Times

あいちフィナンシャルグループ(7389・東証プライム/名証プレミア、愛知県名古屋市、傘下あいち銀行)と三十三フィナンシャルグループ(7322・東証プライム/名証プレミア、三重県松阪市、傘下三十三銀行)は2026年9月10日、両社の取締役会で2026年5月13日付の経営統合に関する基本合意書を解除することを決議したと発表しました。

発表の概要

あいちフィナンシャルグループは愛知県内で銀行業を営むあいち銀行を傘下に持つ金融持株会社です。三十三フィナンシャルグループは三重県松阪市に本店を置き、三十三銀行を傘下に持ちます。両社は2026年5月13日、銀行持株会社同士を吸収合併する方式での経営統合に基本合意していましたが、統合準備委員会での協議の末に合意解消に至りました。

案件の条件一覧を見る当事会社・当初の統合形態・基本合意日・当初スケジュール ほか(7項目)
項目内容
当事会社あいちフィナンシャルグループ(7389)・三十三フィナンシャルグループ(7322)
当初の統合形態銀行持株会社同士の吸収合併方式による経営統合(合併存続会社・消滅会社は未定、統合後も「あいち銀行」「三十三銀行」の2ブランド体制で存続)
基本合意日2026年5月13日
当初スケジュール2026年9月 本最終契約締結(予定)→2026年12月 両社臨時株主総会決議(予定)→2027年4月1日 合併の効力発生(予定)
解消決議日2026年9月10日(両社取締役会)
解消理由「両社間において統合持株会社の方向性等について見解の相違があり、2026年9月に予定していた最終契約の締結が困難であるとの認識に至りました」
業績への影響両社ともになし

背景

5月13日の基本合意で両社が掲げていた統合の目的は、愛知県・三重県および近接地域でのプレゼンス向上と地域経済・社会の持続的発展への貢献でした。両県を含む東海地域はものづくり産業の集積地であり、人口減少や「金利ある世界」への移行、異業種を含めた競争環境の激化を統合の背景として説明していました。統合の狙いとしては間接部門の一体的な運営や共同店舗による店舗ネットワークの最適化、規模のメリットを生かしたIT・DX投資などを挙げていました。

両社の規模を補足すると、2025年12月末時点であいちフィナンシャルグループの連結総資産は7兆487億円でした。単体のあいち銀行は預金等残高6兆149億円・貸出金残高5兆118億円・190店舗です。三十三フィナンシャルグループの連結総資産は4兆5,721億円で、単体の三十三銀行は預金等残高3兆9,949億円・貸出金残高3兆1,396億円・172店舗でした。両社開示数値の合算では総資産は約11.6兆円規模になります。

今後の見通し

両社は開示で「引き続き、両社は地域経済・社会への貢献やお客さまの課題解決に資する取組みなどについて連携を図ってまいります」と説明しており、統合協議の終了後も地域金融機関としての連携は続ける方針です。

解説

両社は基本合意後に統合準備委員会を設置し諸条件について協議を重ねてきましたが、4カ月を経て統合持株会社の方向性を巡る見解の相違が解消せず、2026年9月に予定していた本最終契約(中小M&Aでは株式譲渡契約書に相当する段階)の締結には至りませんでした。

この経緯は基本合意書が経営統合や株式譲渡の完了を保証する文書ではないことを示しています。基本合意は多くの場合法的拘束力の範囲が限定的で、その後のデューデリジェンスや条件協議の結果によって内容が変わったり合意自体が解消されたりする可能性があります。

中小企業のM&Aでも意向表明書や基本合意から最終契約に至るまでの各段階で条件変更や破談は起こり得ます。売却や承継を検討する経営者は基本合意の締結だけで完了と考えず、最終契約までの各段階を見据えて準備を進めることが重要です。準備の進め方は会社売却の進め方ガイドもご覧ください。

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※本記事は2026年9月10日時点の開示情報に基づいています。最新の状況は当事会社の適時開示をご確認ください。

出典