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アールビバンTOB成立、野澤会長側の議決権94%に 上場廃止へ

アールビバンTOB成立、Orsayが議決権94%取得し上場廃止へ|M&A Times

アールビバン株式会社(7523)は8月26日、野澤克巳会長兼社長が全株式を保有する株式会社Orsayが実施していた公開買付け(TOB)が8月25日をもって終了し成立したと発表しました。応募株式数が買付予定数の下限を上回ったため全部の買付けが行われ、決済開始日の9月1日付でOrsayが同社の親会社かつ筆頭株主となる見込みです。

発表の概要

アールビバンは1984年11月に現代版画の販売を目的として設立された東証スタンダード上場企業で、版画や絵画等の美術品の展示販売を主力に金融サービス事業や健康産業事業(溶岩ホットヨガスタジオ「アミーダ」の運営等)を手がけています。同社は7月10日公表の「MBOの実施及び応募の推奨に関するお知らせ」に基づき、野澤氏が全株式を保有する買収目的会社Orsayによる本TOBへの応募を株主に推奨してきました。今回の発表はそのTOB結果の報告です。

項目内容
対象会社アールビバン株式会社(証券コード7523、東証スタンダード)
公開買付者株式会社Orsay(野澤克巳氏が全株式を保有する買収目的会社。2025年8月14日設立・資本金5,000円)
買付価格普通株式1株につき1,900円
買付期間2026年7月13日〜8月25日(30営業日)
応募株式数5,466,270株
買付予定数の下限3,845,584株(上限は設定なし)
成立の可否成立(応募株式数が下限以上のため全部買付け)
決済開始日2026年9月1日

背景

本TOBは、アールビバンの非公開化に向けてOrsayが7月13日に開始したもので、既報のとおりです。買付価格は普通株式1株につき1,900円、買付予定数の下限は3,845,584株で上限は設けていませんでした。

非公開化を選んだ理由についてアールビバンは7月10日の開示で、有価証券報告書等の継続的な情報開示や内部統制対応など上場維持のコストを挙げ「今後も継続して当社株式の上場を維持することの意義を見出しにくい」と説明しています。短期的な業績変動に左右されず新規性の高い施策に取り組むため、MBOで「機動的かつ柔軟な意思決定を可能とする経営体制」を構築することが企業価値向上に最も有効と判断したとしています。

本結果を株主構成の面で見ると、Orsayは応募株式5,466,270株の取得により直接59.73%の議決権(54,662個)を保有することになります。これに野澤氏が発行済株式の全てを保有し代表取締役を務めるカツコーポレーションと野澤氏個人の持分(合算対象分の議決権34.29%)を合わせると、野澤氏側の議決権は合計94.02%(86,042個)となります。一方、従来筆頭株主だった牧寛之氏(39.93%)は本結果により主要株主及び筆頭株主に該当しなくなります。

今後の予定

Orsayは、アールビバンが7月10日に公表した「MBOの実施及び応募の推奨に関するお知らせ」に記載された手続に従い、同社の株主をOrsayとカツコーポレーションのみとすることを予定しています。この結果、アールビバン株式は東京証券取引所の上場廃止基準に従い所定の手続を経て上場廃止となる見通しです。具体的な手続と実施時期はアールビバンが公開買付者と協議のうえ決定次第速やかに公表するとのことです。

解説

本件は、対象会社の代表取締役会長兼社長である野澤氏自身が保有会社を通じてTOBを行ったMBOの一例で、非公開化の理由として上場維持コストと短期業績に左右されない投資判断の確保が開示で挙げられています。投資判断のスピードや確実性の担保や上場維持コストの削減を理由とした非公開化が近年増えていますが、その一例と言えるでしょう。

なお会社売却や事業承継を検討する経営者は、買付価格の妥当性や下限設定など条件設計を早い段階から専門家と検討することが重要です。具体的な進め方は会社売却の進め方完全ガイドをご参考ください。

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出典

※本記事は2026年8月26日時点の開示情報に基づいています。最新の状況は当事会社の適時開示をご確認ください。