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CEホールディングス、TOBで上場廃止へ 1株1,650円・NICファンド系

CEホールディングス、NICファンド系TOBで非公開化へ 1株1,650円|M&A Times

電子カルテを手がける株式会社CEホールディングス(証券コード4320、以下CEホールディングス)は2026年8月5日、NICファンド傘下のSK-03株式会社によるTOB(株式公開買付け)に賛同し、応募については株主の判断に委ねる中立の意見を表明しました。TOBが成立すればCEホールディングスは上場廃止となり、非公開化されます。

発表の概要

CEホールディングスは1996年に札幌で設立され、中小病院向け電子カルテ「MI・RA・Isシリーズ」を主力とする医療情報システムを展開し、導入医療機関は全国950以上となっています。2025年9月期は売上高158億31百万円、営業利益14億11百万円(前期比22.9%増)と過去最高を更新しました。公開買付者のSK-03株式会社は、日本企業成長投資が投資関連サービスを提供する投資ファンド「NICファンド」傘下のSPC(特別目的会社)です。主な条件は次のとおりです。

項目内容
対象会社株式会社CEホールディングス(証券コード4320、東証スタンダード・札幌証券取引所本則市場)
公開買付者SK-03株式会社(NICファンド傘下のSPC。SK-01→SK-02→SK-03の3層出資構造)
スキームTOB+筆頭株主からの並行買付け(1株1,600円)+光通信グループによる自社株TOB(1株1,501円)・自己株式取得(1株1,501円)の複合スキーム
買付価格1株につき1,650円
買付期間2026年8月6日〜2026年9月17日(30営業日)
買付予定数の下限4,968,300株(所有割合29.79%)、上限は設定せず
対象会社の意見賛同、応募の是非については中立(株主の判断に委ねる)

背景

CEホールディングスは10年以上前から譲受け・非公開化の提案を受けており、経産省の「企業買収における行動指針」公表(2023年8月)前後から提案が増加したといいます。2026年1月下旬に検討を開始し、第一次入札に5社が参加、6月25日に日本企業成長投資へ独占交渉権を付与、価格は特別委員会の要請で1,600円から段階的に1,650円まで引き上げられました。

CEホールディングスの取締役会・特別委員会は、1,650円が憶測報道直前の2026年5月14日終値1,199円に対し37.61%のプレミアムを加えた水準であり、『公正なM&Aの在り方に関する指針』(2019年6月公表)以降2026年6月までの非公開化型TOB71件のプレミアム中央値(38.99%)と比べても著しく低い水準とはいえないとしています(株式価値算定は第三者算定機関のAGS FASが実施)。日本企業成長投資は創業家が所有・経営する企業の事業承継・成長支援を投資対象とし、投資基金1〜3号で計1,502億円を運用、ヘルスケア領域で11社への投資実績があります。買付資金には中間持株会社の出資(上限126億12百万円)と三井住友銀行・三菱UFJ銀行の買収ローン(上限130億円)を充てます。

今後の予定

決済開始日の2026年9月29日には、筆頭株主の杉本惠昭代表取締役会長CEO(所有割合9.89%)から1,450,800株を1株1,600円で取得する並行買付けも行われます。TOB成立後の11月中旬の臨時株主総会で、株主を公開買付者とHTIO(光通信の連結子会社)のみとする株式併合を決議する見通しです。

これを受け、光通信グループとNECの保有株式を対象に自社株TOB(1株1,501円、上限2,495,300株、総額約37億45百万円)を実施し、2027年1月中旬以降に残る株式を1株1,501円で自己株式取得します。1,501円はみなし配当の益金不算入規定を踏まえ、1,650円でTOBに応じた場合と税引後手取り額が同等になるよう設定されたといいます。NEC(所有割合7.20%)は非公開化に前向きなものの、8月5日時点で応募契約は未締結です。

解説

本件は、株主ごとに税務上の立場が異なる場合、買付価格を一律にするだけでは実質的な公平性を確保しきれないことを示しています。みなし配当の益金不算入規定を踏まえてTOB価格と自社株TOB・自己株取得価格を使い分ける手法は、日本郵船によるNSユナイテッド海運の非公開化(自己株TOB併用)でも見られた発想に近いものです。会社の売却や事業承継を検討する経営者にとって、既存株主の構成や税務上の取扱いまで含めたスキーム設計は取引実現の可否を左右する要素になると考えられます(各当事者の詳細な意思決定の背景は本件では非公表です)。会社売却の進め方を体系的に知りたい方は会社売却の進め方完全ガイドもご覧ください。

※本記事は2026年8月6日時点の開示情報に基づいています。最新の状況は当事会社の適時開示をご確認ください。

出典

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