株式会社いよぎんホールディングス(愛媛県松山市、東証プライム上場、子会社に伊予銀行)と株式会社愛媛銀行(愛媛県松山市、東証プライム上場)は2026年7月24日、経営統合に向けて協議・検討を進めることでそれぞれの取締役会において基本合意し、基本合意書を締結したと発表しました。
発表の概要
いよぎんHD(代表取締役社長 三好賢治)は愛媛県松山市に本店を置く銀行持株会社で、子会社の伊予銀行(頭取 佐賀山隆)を通じて地域金融サービスを展開しています。愛媛銀行(代表取締役頭取 西川義教)も同じく松山市に本店を置く地方銀行で、1943年3月20日の設立です。両社は2027年4月1日を目処に、いよぎんHDを完全親会社、愛媛銀行を完全子会社とする株式交換を行う方向で協議・検討を進めます。
愛媛銀行の株式は、本株式交換の効力発生日に先立ち東京証券取引所プライム市場で上場廃止となる予定です。株式交換比率は、今後実施するデューデリジェンスの結果および両社がそれぞれ起用する第三者算定機関による算定結果を踏まえ、2026年12月に予定する最終契約締結までに決定するとしています。統合後の連結総資産は、単純合算で約12兆6,224億円(2026年3月期時点)となります。
| 項目 | いよぎんHD | 愛媛銀行 |
|---|---|---|
| 本店所在地 | 愛媛県松山市 | 愛媛県松山市 |
| 代表者 | 代表取締役社長 三好賢治 | 代表取締役頭取 西川義教 |
| 設立 | 2022年10月3日(持株会社) | 1943年3月20日 |
| 資本金 | 200億円 | 213億6,700万円 |
| 連結総資産(2026年3月期) | 9兆5,398億円 | 3兆826億円 |
| 従業員数(連結) | 3,098人 | 1,350人 |
| 店舗数(国内) | 121か店(伊予銀行) | 81か店 |
背景
両社は経営統合の背景として、愛媛県における人口・事業所数の減少が予想される中、きめ細やかな金融機能・サービスの提供や事業承継・M&A、脱炭素化、デジタル化、AIの進化といった社会構造の変革への対応が地域金融機関の役割としてますます重要になっていると説明しています。また、大手金融機関や異業種プレイヤーの台頭により、従来の銀行モデルだけでは競争力を保つことが難しくなるとの想定も示しました。
本経営統合は、両社の強みを最大限生かした新たな金融グループを創ることで地域金融システムの安定化を図り、地域経済やお客さまの課題解決を通じて地域経済の発展に寄与することを目的としています。統合後も伊予銀行・愛媛銀行の両行名は維持し、システムなど基盤を共通化しつつブランドを使い分ける「シングルプラットフォーム・マルチブランド」体制を採用する予定です。
今後の予定
両社は2026年12月に本件最終契約および株式交換契約の締結を予定し、2027年2月に愛媛銀行の臨時株主総会を開催、2027年4月1日を株式交換の効力発生日とする計画です。本経営統合は、いよぎんHDにおいて簡易株式交換に該当し、いよぎんHDの株主総会による承認を受けずに行われる予定ですが、要否は最終契約締結までに確認するとしています。
持株会社の商号については、2027年6月開催予定のいよぎんHD定時株主総会で変更議案を上程する予定です。なお、本経営統合が両社の2027年3月期連結業績に与える影響は現時点で軽微と見込んでいます。
解説
地方銀行同士の経営統合は、取引先の中小企業にとって金融機関の体制が変わる大きな出来事です。いよぎんHDと愛媛銀行は経営統合の背景として事業承継・M&Aへの対応を明記しており、地域金融機関がM&A・事業承継支援を経営課題の一つに据える潮流を映す事例といえます。取引先企業にとっては、統合後の金融機関がどのような支援体制を整えるかを早めに確認しておくことが望まれます。会社の売却や承継を検討する経営者は、事業承継の選択肢を把握した上で、金融機関を含む相談先を選ぶことが有効です。
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※本記事は2026年7月24日時点の開示情報に基づいています。最新の状況は当事会社の適時開示をご確認ください。

