セーフィー(4375、東証グロース、クラウド録画サービスを手がける)は2026年8月28日、損害保険・生命保険の代理業を営む佐渡島商事株式会社(兵庫県西宮市、代表取締役社長 羽多野均)の全株式を取得し完全子会社化すると発表しました。
発表の概要
佐渡島商事は兵庫県西宮市の総合保険代理店で、1958年に損害保険代理店として創業し(法人設立は1993年5月、資本金7,000万円)、法人・個人向けの各種保険を扱っています。2026年4月期の売上高は239百万円、営業利益30.9百万円、純資産72百万円でした。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 譲渡元(売り手) | 佐渡島隆平氏(セーフィー代表取締役社長CEO、20%保有)ほか個人株主(本人の希望により氏名・住所は非公表。うち1名はセーフィーの関連当事者) |
| 取得対象 | 佐渡島商事株式会社(全株式1,400株) |
| 事業内容 | 損害保険・生命保険の代理業、金融サービス事業 |
| スキーム | 株式譲渡による完全子会社化 |
| 取得価額 | 235百万円(アドバイザリー費用等概算7百万円を含め合計242百万円) |
| 契約締結日 | 2026年8月28日 |
| 株式譲渡実行日 | 2026年10月1日(予定) |
背景
セーフィーは「映像から未来をつくる」というビジョンのもと、リスクの「予知・予防」から「補償」までの一気通貫提供を目指しており、創業時から構想してきた「映像×AI」と保険の融合を事業化するタイミングが来たと説明しています。
佐渡島商事の参画により既存顧客基盤へのリスクコンサルティングや予知予防サービスの展開、映像×AI技術を生かした新たな保険商材の開発を進め、将来的には保険会社・再保険会社の設立も見据えるとしています。
今後の予定
株式譲渡実行日は2026年10月1日の予定で、実行後は佐渡島商事がセーフィーの連結子会社になります。本件は2026年12月期の連結業績予想に含まれておらず、通期業績への影響は軽微と見込んでいます。
解説
本件はセーフィー代表取締役社長CEOの佐渡島隆平氏が佐渡島商事株式の20%を保有する売り手当事者でもある案件です。セーフィーは構造的な利益相反関係があると判断し、佐渡島氏は取締役会の審議・決議に参加していません。あわせて独立した第三者算定機関による株式価値算定書を取得し、社外取締役4名で構成する特別委員会の答申を得たうえで決議しました。株主には佐渡島氏の近親者でセーフィーの関連当事者にあたる1名も含まれ、その株式の取得も特別委員会の審査対象とされています。なお佐渡島氏は売却で得た資金でセーフィー株式を市場買付する予定と開示されています。
経営者の親族や関係会社を買い取る場面では、当事者を意思決定から外し独立した第三者に価値を算定させる手続きが公正性を担保する措置として取られます。会社の売却・承継を検討する経営者にとっても算定根拠と手続きの透明性は交渉の納得感につながると考えられますので、売却準備の進め方を早い段階で確認しておく価値があります。
次に読む
- 株式譲渡の手続きと流れ:手続きと活用場面を解説
- 企業価値評価(バリュエーション)とは:3つの算定アプローチを解説
- 会社売却ガイド:進め方と準備のポイント
※本記事は2026年8月28日時点の開示情報に基づいています。株式譲渡実行日は2026年10月1日を予定しており、最新の状況は当事会社の適時開示をご確認ください。

