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介護ホーム運営のIDAシステム、SCATが全株取得し孫会社化

介護ホーム運営のIDAシステム、SCATが全株取得し孫会社化|M&A Times

SCAT株式会社(証券コード3974、東証スタンダード市場・名証メイン市場、栃木県小山市)は2026年9月4日、連結子会社のTBCシルバーサービス株式会社を通じて有限会社IDAシステム(茨城県笠間市)の全株式を取得し、孫会社化することを決議したと発表しました。IDAシステムは介護付き有料老人ホーム「シルバーパークはこだ」を運営する会社で、同日付で株式譲渡契約を締結し、実行は2026年9月14日を予定しています。

発表の概要

IDAシステムは2004年10月に設立された有限会社で、資本金は3百万円です。株式は取締役の山田和彦氏が100%保有してきました。茨城県笠間市で介護付き有料老人ホーム「シルバーパークはこだ」(2006年開設、木造3階建て、入居定員50名)を運営するほか、通所介護事業や居宅介護事業などの介護サービスを手掛けています。2025年8月期の業績は売上高238,483千円、営業損失4,412千円、経常利益5,634千円、当期純利益5,562千円、純資産203,593千円でした。

案件の条件一覧を見る譲渡元(売り手)・取得対象・事業内容・スキーム ほか(7項目)
項目内容
譲渡元(売り手)山田和彦氏(IDAシステム取締役、発行済株式60株の100%を保有)
取得対象有限会社IDAシステムの発行済株式60株(全部)
事業内容有料老人ホームの経営、介護サービス事業
スキームSCATの連結子会社TBCシルバーサービス株式会社による株式取得(SCATから見て孫会社化)
取得価額株式譲渡価額は相手先との守秘義務により非開示。ファイナンシャルアドバイザリー費用2,500万円、財務デューデリジェンス・不動産鑑定その他費用380万円を開示
契約締結日2026年9月4日
株式譲渡実行日2026年9月14日(予定)

背景

SCATグループが介護サービス事業を拡大する背景には、中期経営計画に掲げる成長方針があります。SCATは2023年12月に公表した「中期経営計画(2024-2026)」の成長ロードマップで、既存事業の拡大策として「市場・商圏の拡大」「新規事業投資」「M&A等」を掲げました。同計画は介護サービス事業を美容ICT事業・ビジネスサービス事業と並ぶ事業ポートフォリオの柱の一つに位置づけ、2026年10月期の売上高目標を8億円としています。

既存施設との関係を補足すると、TBCシルバーサービスはこれまで栃木県佐野市(定員約70名)・群馬県館林市(定員約30名)・長野県小諸市(定員約60名)の3施設、合計定員約160名の介護付き有料老人ホームを運営してきました。今回のIDAシステム取得により運営エリアは新たに茨城県へ広がり、開示が示す「地域的・運営上の補完関係」の通り、既存3施設と近接する関東の商圏を補う位置づけになります。

取得理由についてSCATは、高齢化の進展を背景に介護サービス事業は安定的な需要が見込まれる一方、人材確保や施設運営ノウハウ、設備管理、行政対応が重要になるとしたうえで、既存の運営体制及び管理ノウハウを活用しながら施設数・利用者基盤の拡大、運営効率の向上及び安定収益の拡充を図ることで、介護サービス事業を安定収益の基盤として強化すると説明しています。

今後の予定

株式譲渡契約は2026年9月4日付で締結済みで、株式譲渡の実行は2026年9月14日を予定しています。SCATは、本件による当期連結業績への影響は軽微としています。

解説

本件は、有限会社のまま地方で介護施設を営んできたオーナー経営者が、全株式の譲渡によって事業を引き継いだ例です。IDAシステムは2025年8月期に営業損失を計上した一方、経常利益・当期純利益は黒字を確保し、純資産も2億円を超えて推移してきました。

SCATは既存3施設との地域的・運営上の補完関係と介護サービスの安定的な需要を取得理由に挙げており、施設の運営基盤が買い手の事業戦略に適合したことで全株譲渡が成立した事例といえます。

譲渡価額そのものは守秘義務により非開示ですが、ファイナンシャルアドバイザリー費用2,500万円、財務デューデリジェンス・不動産鑑定等の費用380万円という金額が開示されており、スモールM&Aで発生する専門家費用の規模感をつかむ材料になります。

会社や事業の譲渡を検討する経営者にとっては、価格交渉の前提としてこうした費用感を把握しておくことが資金計画や手取り額の見通しに役立ちます。会社売却の流れや準備の進め方は会社売却の進め方完全ガイドで解説していますのでぜひご覧ください。

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※本記事は2026年9月4日時点の開示情報に基づいています。最新の状況は当事会社の適時開示をご確認ください。

出典