帝国データバンクは2026年8月13日、フィットネスクラブの倒産動向調査を公表しました。2026年1-7月の倒産は23件で、通年で過去最多だった前年(2025年)の同期間(19件)をすでに上回っており、帝国データバンクは年間では初めて40件に到達する可能性もあるとしています。
発表の概要
帝国データバンクは全国のフィットネスクラブ事業者を対象に倒産の発生状況を調査しました。対象は負債1000万円以上の法的整理による倒産で、集計期間は2000年1月から2026年7月末までです。月あたりでは3件超のペースで倒産が発生しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査名 | 「フィットネスクラブ」の倒産動向(2026年1-7月) |
| 調査主体 | 株式会社帝国データバンク |
| 倒産件数(2026年1-7月) | 23件 |
| 前年同期 | 19件 |
| 内訳・特徴 | パーソナルジム業態が6件(前年に続き高水準)。業歴10年未満が全体の6割超 |
| 主な要因 | コンビニジムのドミナント出店によるオーバーストア、入会金無料・割引キャンペーンの常態化、人材不足による人件費上昇、光熱費の増加 |
背景
フィットネスクラブ業界は健康ブームを背景に市場拡大が続いています。駅近で低価格な無人型の「コンビニジム」や、パーソナルジム、マシンセラピーなど業態の多様化が進む一方、都市部の駅前など限られた商圏でコンビニジムの出店が加速し、オーバーストア状態による会員獲得競争が激化しています。
競争激化を受けて各企業や店舗での入会金無料や特別割引などの販促キャンペーンが常態化し、初期の売上確保が難しくなりました。また、キャンペーン価格で入会した会員は正規価格移行後に離脱しやすく、定着率の低下も課題となっています。加えて人材不足による人件費上昇や、エネルギー価格上昇に伴う光熱費の増加も経営の重荷となっています。マンションの一室でも開業できるパーソナルジムは参入障壁が低く、短期集中型のモデルゆえに顧客が離脱しやすい点も競争激化の一因です。
解説
フィットネスクラブに限らず、競争激化や設備投資負担で収益が悪化する業種では、倒産に至る前に事業譲渡やM&Aで撤退・承継する選択肢もあります。フィットネス業界のM&A動向はフィットネスジム業界のM&A動向|売却相場とポイントで解説しています。一般に、業績が保たれているうちに売却を判断すると譲渡先の選択肢が広がりやすいとされます。売却のタイミングについては会社を売るタイミングの見極め方もご覧ください。

