東証グロース上場のテクノロジーズ(証券コード5248、映像・AI・SaaSや再エネ事業を手がける事業持株会社)は2026年7月29日、リユーステック企業の株式会社LUCE(東京都新宿区、2004年2月設立)の株式51%を取得し、連結子会社化すると発表しました。
発表の概要
同日の取締役会でLUCE株式255株(議決権51%)取得を決議し株式譲渡契約を締結、取得価額は株式650百万円とアドバイザリー費用等4百万円の合計654百万円(第三者機関による株価算定済み)です。実行日は2026年8月1日(同日連結)、売主の氏名・住所は相手先の意向により非開示です。
LUCEは500社超のリユース業者が使うBtoB向けオークションシステムとAI鑑定システムを持ち、高級時計やブランド品等の買取・販売も手がけています。2026年2月期は売上高6,440,105千円・営業利益109,325千円・純資産409,518千円(外部専門家による財務デューデリジェンス結果)、2027年2月期は売上高約8,000,000千円・営業利益約200,000千円を見込むとしています。
背景
テクノロジーズは映像ソフトウェア・AI開発を祖業に、SaaS事業や再エネソリューション事業も手がける事業持株会社で、2026年1月期は売上高101.4億円・営業利益18.7億円と創業以来の最高益を計上しています。2026年3月公表の「事業計画及び成長可能性に関する事項」では、IT技術を活用したDX化やシナジーが見込める企業・事業領域へのM&A・資本業務提携による事業拡大を従来からの戦略に掲げ、複数案件の検討・交渉が進行中であることも明らかにしています。
本件はこの方針に沿った買収で、AI鑑定・AI価格予測・在庫最適化等の技術導入によるLUCEの業務DX化と、グループの富裕層顧客販路を活用した高価格帯商品の販売拡大を図る方針です。
買収資金の調達
取得資金650百万円はりそな銀行からの借入で全額を賄い、契約締結日7月29日・実行日8月1日・返済期限2036年7月31日、金利は全銀協日本円TIBOR1カ月物+1.5%、LUCE株式を担保としています。財務制限条項(コベナンツ、借入人が順守すべき財務上の条件)は①連結純資産を前年同期比75%以上維持、②2028年1月以降の決算期でDSCRを1.05倍以上維持です。
今後の予定
2026年8月1日からLUCEはテクノロジーズの連結子会社となります。のれん発生や2027年1月期業績への影響は精査中、現時点で役員派遣の予定はなく既存経営陣の事業運営を尊重する方針です。
解説
本件は買い手が銀行借入で買収資金を調達する実例です。りそな銀行からの650百万円の借入には対象会社株式の担保と財務制限条項が付き、開示上はLBOに類似する「財務上の特約付き金銭消費貸借契約」です。51%取得・役員派遣なしの段階的スキームは、売却後も経営関与を続けたい経営者の参考になります(会社売却の進め方完全ガイド)。
次に読む
※本記事は2026年7月29日時点の開示情報に基づいています。最新の状況は当事会社の適時開示をご確認ください。
出典:テクノロジーズ「事業計画及び成長可能性に関する事項並びに決算説明資料」(日本経済新聞 適時開示情報閲覧サービス、2026年3月17日)
出典:テクノロジーズ「リユーステクノロジー事業を展開する株式会社LUCEの株式取得(子会社化)及び財務上の特約が付された金銭消費貸借契約に関するお知らせ」(日本経済新聞 適時開示情報閲覧サービス、2026年7月29日)

