東京商工リサーチは2026年8月10日、2026年7月の飲食業倒産が112件だったとするデータを公表しました。前年同月比6.6%増で、7月としては1997年以降の30年間で最多となりました。
発表の概要
東京商工リサーチは信用調査会社として、企業の倒産動向を毎月集計・公表しています。今回は2026年7月単月の飲食業倒産について、業態別・資本金別・要因別の内訳を示しました。7月としては2023年から4年連続で前年同月を上回り、2年連続で100件を超えています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査主体 | 東京商工リサーチ |
| 公表日 | 2026年8月10日 |
| 2026年7月の飲食業倒産件数 | 112件 |
| 前年同月比 | 6.6%増 |
| 1-7月累計 | 621件(前年同期比5.6%増) |
| 要因別(前年同月比) | 物価高倒産23件(76.9%増)、人手不足倒産13件(116.6%増)、人件費高騰倒産12件(前年同月1件) |
背景
業態別では居酒屋が23件(前年同月比64.2%増)で最多でした。ラーメン店は10件(同42.8%増)、配達飲食サービス業は10件(同400.0%増)、中華料理店は7件(前年同月はゼロ)と続きました。
資本金別では1千万円未満が93件(構成比83.0%)を占め、小規模事業者の倒産が目立ちました。要因別でも物価高・人手不足・人件費高騰による倒産がいずれも前年同月から増えています。
解説
物価高や人件費高騰、人手不足という複数の要因が重なり、飲食業の倒産は資本金1千万円未満の小規模事業者に集中しています。資金繰りが悪化してから対応を検討すると、選択肢は限られます。業績が悪化する前に店舗売却や事業譲渡を検討することで、廃業に比べて従業員の雇用や取引先との関係を維持できる可能性があります。
経済面でも違いは大きく、廃業では原状回復や設備処分の費用として持ち出しになる内装・設備・立地が、売却なら譲渡対価という資産に変わり得ます。廃業と売却のどちらを選ぶかは、こうした費用や手続きの違いを踏まえて早めに検討することが重要です。

