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ラクス、ROBOT PAYMENTと資本業務提携 2.79億円出資

ラクス、ROBOT PAYMENTと資本業務提携 2.79億円出資|M&A Times

ラクス(東証プライム3923、法人向けクラウドサービス「楽楽精算」「楽楽明細」等を展開)とROBOT PAYMENT(東証グロース4374、請求管理クラウド「請求管理ロボ」を展開)は2026年8月12日、資本業務提携契約の締結を発表しました。ラクスは第三者割当によるROBOT PAYMENTの自己株式処分を引き受け、発行済株式総数(自己株式を除く)の3.10%にあたる12万株を取得します。

発表の概要

ROBOT PAYMENTは請求書発行や入金消込を自動化するクラウドサービス「請求管理ロボ」やサブスクリプション決済サービス「サブスクペイ」を提供する企業で、2025年12月期の業績は売上高32億5,600万円・営業利益7億7,400万円でした。主要株主はKKキャピタル株式会社(清久健也代表取締役執行役員CEOの資産管理会社)で、発行済株式の45.61%を保有しています。両社は2026年8月12日、それぞれの取締役会で本件を決議しました。

項目内容
契約締結日2026年8月12日
提携方法資本業務提携契約の締結(第三者割当による自己株式処分の引受け)
取得株式数120,000株(発行済株式総数(自己株式を除く)の3.10%)
処分価額1株につき2,323円(決議日直前営業日2026年8月10日の東証終値)
処分価額の総額2億7,876万円
株式の払込期日2026年8月28日(予定)
提携開始日2026年8月28日(予定)

業務提携の内容として、ROBOT PAYMENTの「請求管理ロボ」をベースにしたOEM製品「楽楽債権管理」(仮称)をラクスが販売します。ROBOT PAYMENTが製品の開発・保守を担当し、ラクスが営業・マーケティング・カスタマーサクセスを担当したうえで、販売収益は両社間で合意した条件に基づき分配する予定です。

このほか、営業活動や販売での相互支援、双方の顧客への紹介、ウェビナー等のプロモーション、技術連携、パートナー・代理店施策でも合意しました。なお、ラクスが2025年7月から提供している現行の「楽楽債権管理」は「楽楽債権管理Lite」(仮称)に改称して併売する方針で、両製品名やブランドカラーは今後変更の可能性があります。契約上、ラクスが取得した株式を譲渡する場合はROBOT PAYMENTへの事前通知等を行う定めもあります。

背景

ROBOT PAYMENTは開示資料で、本提携の目的を、同社が持つ請求・債権管理領域のプロダクト開発力とラクスの顧客基盤・販売力を組み合わせ、新たな顧客層へのサービス提供機会の拡大と収益機会の創出を図るためと説明しています。単なる業務提携にとどまらず資本業務提携としたのは、提携の実効性を高める狙いだとしています。一方のラクスは、OEM開発・販売と両社のノウハウの相互提供を通じた販売機会の最大化と顧客満足度の向上を提携の目的としました。

ROBOT PAYMENTは、自己株式処分による手取概算額2億7,726万円を「請求管理ロボ」のOEM販売に向けたシステム設計・開発投資に充当する計画で、2026年8月から12月にかけて支出する予定としています。処分価額2,323円は、決議日直前1カ月・3カ月・6カ月の終値平均(2,338円・2,389円・2,370円)に対しそれぞれ0.65%・2.76%・2.00%のディスカウント水準です。

ラクスが2026年8月14日に開示した「2027年3月期 第1四半期決算説明資料」では、本提携を受けて「楽楽債権管理」のラインアップを再編成する計画とROBOT PAYMENTへの投資額3億円を示しています。同資料によるとラクスの「楽楽明細」は累計17,000社の導入実績を持ちます。ROBOT PAYMENTの補足資料ではラクスグループ全体の顧客基盤は108,000社以上(2026年6月末時点)とのことで、この既存基盤を軸に新OEM製品を展開する位置付けです。

今後の予定

「楽楽債権管理」の新OEM製品は2026年12月以降の提供開始を予定しています(2026年8月14日開示のROBOT PAYMENT補足資料より)。両社は2026年8月13日13時、メディア向けの共同記者会見を実施しました。業績への影響について、ROBOT PAYMENTは2026年12月期の業績予想への影響を軽微、ラクスは2027年3月期連結業績への影響を軽微としています。

M&Aにおける解説

今回の提携は、販売側のラクスが相手の株式3.10%を取得して業務提携の実効性を高めようとした事例です(株式の持ち合いは実施しません)。ROBOT PAYMENTは開示のなかで、協業を継続的かつ実効性のあるものにし共通の利益を追求する強固な関係を築くことを、単なる業務提携にとどめず資本業務提携とした理由に挙げています。企業同士の提携でも、業務提携だけでは得にくい継続性や優先度の高さを少額の出資で担保する考え方は参考になります。

一方でラクスにとって本件は、自社で新機能を一から開発するのではなく、他社の技術をOEMで取り込んで既存の顧客基盤に組み合わせる選択でした。このように事業会社は、自社の戦略を補う製品や技術を持つ会社へ、買収に限らず出資や提携の形で踏み込んでくることがあります。

会社の売却を検討する経営者にとっても、自社の強みが買い手のどの戦略を補うのかを整理しておくことは交渉の出発点になります。準備の進め方は会社売却の準備は何から?磨き上げの進め方で解説しています。

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※本記事は2026年8月15日時点の開示情報に基づいています。最新の状況は当事会社の適時開示をご確認ください。

出典