STG(5858・東証グロース市場、マグネシウム合金・アルミニウム合金の軽量化加工を手掛ける企業)は2026年8月28日、精密プラスチック成形加工の折居技研(宮城県大崎市)の全株式を取得し子会社化することを取締役会で決議しました。
発表の概要
折居技研は宮城県大崎市で精密プラスチック成形加工と金型設計・製作を手掛ける企業です。金型設計から成形加工までの一貫体制を強みとし、カメラ関連部品や化粧品容器などを手掛けます。2025年8月期の売上高は800百万円、営業利益は114百万円です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 譲渡元(売り手) | 七十七パートナーズ第1号投資事業有限責任組合(七十七銀行グループのPEファンド)100% |
| 取得対象 | 株式会社折居技研(宮城県大崎市、代表取締役社長 今野秀幸)の普通株式8,020株(発行済株式の全部) |
| 事業内容 | 精密プラスチック成形加工、金型設計・製作 |
| スキーム | 株式取得による子会社化 |
| 取得価額 | 株式822百万円(概算)+アドバイザリー費用等50百万円(概算)=合計872百万円(概算、価格調整条項あり) |
| 契約締結日 | 2026年8月28日(予定) |
| 株式譲渡実行日 | 2026年8月28日(予定) |
背景
STGは中期経営計画「Challenge 100」(2026年3月期〜2028年3月期)にてM&Aを成長戦略の柱とし、2025年11月の目標値修正で2028年3月期の連結売上高目標を120億円(既存事業80億円・M&A40億円)、連結営業利益目標を12億円(うちM&A分4億円)へ引き上げました。最低年1件のM&A実施を見込むとしており、同日の補足資料では折居技研の取得を中計期間で2件目のM&Aと説明しています。子会社化後は折居技研の金型・成形技術と自社の軽量化加工技術を融合し事業拡大を図る考えです。
一方、折居技研は1979年設立の地場企業で、2023年に七十七銀行グループの七十七パートナーズ第1号投資事業有限責任組合が全株式を取得しファンドの第1号投資案件となりました。今回はその取得から約3年4カ月を経たファンドの出口案件にあたります。七十七銀行は2026年8月28日のリリースで本件を同ファンドで第1号の株式譲渡案件と公表し、譲渡後も宮城県大崎地域で事業と雇用を継続するとしています。
今後の予定
契約締結・株式譲渡の実行はいずれも2026年8月28日付で、STGは同日の補足資料で折居技研の完全子会社化を公表しています。STGは一過性の費用が生じるとしつつも、期中取得に伴う営業利益寄与でのれん償却費用は吸収可能であるとし、業績予想の修正はないとしています。
解説
本件は、地域金融機関系ファンドが事業承継目的で取得した企業を経営基盤強化の後に上場事業会社へつなぐ二段階の事業承継の実例です。STGは折居技研の金型・成形技術と自社の軽量化加工技術の融合による事業拡大を見込んでおり、買い手は自社の戦略との補完関係で対象企業を選んでいます。
譲渡先を探す中小企業のオーナーにとって自社の技術や顧客基盤が買い手のどの戦略を補完しうるかを整理しておくことが交渉の出発点になります。売却の進め方を検討する際は会社売却ガイドも参考にしてください。
※本記事は2026年8月28日時点の開示情報に基づいています。最新の状況は当事会社の適時開示をご確認ください。

