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日本エンタープライズ、物流のハニー・ビーを1円で完全子会社化

日本エンタープライズ、物流のハニー・ビーを1円で完全子会社化|M&A Times

日本エンタープライズ株式会社(東証スタンダード、証券コード4829。1989年5月30日設立、従業員225名。コンテンツ事業を起点に法人向けソリューションを展開)は2026年10月21日、物流事業を営む株式会社ハニー・ビーの株式600株(議決権所有割合100%)を1円で取得し完全子会社化すると発表しました。

発表の概要

ハニー・ビーは大阪市北区に本社を置き、宅配などの貨物運送業のほかITリユースやIoTサービスを手掛けています。売上高は2024年3月期の22億400万円から2026年3月期は29億1,600万円まで成長し、営業損益も損失から黒字に転じました。一方で2025年3月期と2026年3月期は当期純損失でした。

案件の条件一覧を見る譲渡元(売り手)・取得対象・事業内容・スキーム ほか(9項目)
項目内容
譲渡元(売り手)吉村昭氏(株式会社ハニー・ビー取締役会長、奈良県奈良市、540株・90%)、吉村小佳代氏(日本信書便株式会社代表取締役、奈良県奈良市、60株・10%)
取得対象株式会社ハニー・ビー(大阪府大阪市北区本庄西三丁目2番20号、代表取締役社長 松本憲信、1990年4月2日設立、資本金5,100万円)
事業内容貨物運送業(宅配)、ITリユース、IoT
スキーム株式取得(取得株式数600株・議決権600個)による完全子会社化。取得前の保有はなく取得後100%
取得価額1円。「取得価額につきましては、法務・財務に関する調査の結果等を合理的に勘案の上、当事者間の協議を経て決定しております」(開示の注記)
上場会社との関係日本エンタープライズとハニー・ビーの間に資本関係・人的関係・取引関係はなし。売り手2名との関係も「該当事項はありません」
契約締結日2026年10月21日
株式譲渡実行日2026年10月22日(予定)
ハニー・ビーの業績(3期)2024年3月期 売上高22億400万円・営業損失1億300万円・経常利益3,200万円・当期純利益2億400万円・純資産2億7,100万円・総資産12億1,000万円/2025年3月期 売上高25億700万円・営業利益1,000万円・経常利益400万円・当期純損失7,100万円・純資産2億円・総資産10億2,100万円/2026年3月期 売上高29億1,600万円・営業利益6,700万円・経常利益700万円・当期純損失2,600万円・純資産1億7,400万円・総資産9億5,700万円

背景

日本エンタープライズは株式取得の理由として、ハニー・ビーの子会社化によりLCM(IT端末の調達から廃棄までのプロセスの一元管理)事業全般の拡充・拡大を見込める点を挙げています。

日本エンタープライズは端末の初期設定を担う「キッティング支援サービス」を主力にLCMを支援してきました。

一方のハニー・ビーはIT機器配送の付加価値としてキッティング支援やデータ消去も提供しているものの、更なる生産性向上に向けたITの活用や付随サービスの拡充に課題があると日本エンタープライズは説明しています。

その上で、今回の子会社化後に日本エンタープライズのノウハウ共有や技術支援により、ハニー・ビー側の生産性向上というシナジー効果も見込めるとしています。

なお日本エンタープライズは2026年10月14日公表の決算説明資料で2026年12月1日の持株会社体制移行に向けた準備開始を示しており、「投資・M&Aの推進」の方針を挙げています。

ソリューション事業のその他サービス部門(端末周辺環境の支援を主とした各種商材を販売する部門)でも中古端末買取販売サービスを中心に、LCMを基軸にパートナー企業との連携で販売を促進する方針を掲げており、本件はこの方針の一環だと言えます。

今後の予定

株式譲渡の実行日は2026年10月22日の予定で、実行後ハニー・ビーは日本エンタープライズの完全子会社となります。2027年5月期の連結業績への影響は精査中としています。

解説

ハニー・ビーの2026年3月期は売上高29億1,600万円・営業利益6,700万円で純資産も1億7,400万円ありましたが、一方で経常利益は700万円にとどまり、当期純損失が2期続いていました。

日本エンタープライズは算定の根拠を「法務・財務に関する調査の結果等を合理的に勘案の上、当事者間の協議を経て決定」と説明するにとどめたものの、取得価格は1円となっています。

日本エンタープライズが取得の理由に挙げたのは純資産や損益の水準ではなく、ハニー・ビーのIT機器配送やキッティング支援を取り込んでLCM事業全般の拡充・拡大を見込める点でした。当期純損失が2期続く会社でも買い手の既存事業と重なる部分があれば、評価する引き受け手が現れうることがわかります。

純損失が続くことや負債があることを理由に売却を諦める前に、自社のどの事業が買い手に評価されうるかをまず専門家に相談してみるのも一手です。M&A Timesの無料相談では状況に応じて仲介会社や専門家をご紹介しています。

※本記事は2026年10月21日時点の開示情報に基づいています。最新の状況は日本エンタープライズの適時開示をご確認ください。

出典

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