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海帆、美容クリニック支援のスペームを株式交換で完全子会社化 ヘルスケアへ多角化

海帆、美容クリニック支援のスペームを株式交換で完全子会社化 ヘルスケアへ多角化|M&A Times

東証グロース上場の海帆(愛知県名古屋市、飲食「新時代」等を運営)は2026年7月15日、美容クリニックの開業支援や運営支援を手がけるスペーム株式会社(東京都中央区)を株式交換で完全子会社化すると発表しました。

発表の概要

海帆の取締役会は同日、スペームとの株式交換契約の締結を決議し、同日中に契約を締結しました。会社法第796条第2項に基づく簡易株式交換の手続きによるため海帆側は株主総会の承認を経ず、スペーム側は同日開催の臨時株主総会で契約の承認を受けています。効力発生日は2026年8月25日の予定です。

株式交換比率は海帆1:スペーム14.38で、スペーム株式1株につき海帆の普通株式14.38株を割り当てます。海帆は新たに普通株式7,190,000株を発行する予定で、発行済株式総数62,415,783株に対する発行割合は11.5%です。取得対価総額は6.4億円で、独立した第三者算定機関によるDCF法の株式価値算定結果のレンジ内で決定しました。現金ではなく自社株式を対価とするため、手元資金の流出を伴わない点が特徴です。

背景

海帆は飲食事業と再生可能エネルギー事業を中心に展開してきましたが、事業ポートフォリオの多角化と収益基盤強化を目的にヘルスケア分野への進出を進めています。2024年8月30日には美容医療分野のMS法人である株式会社BOBS・株式会社ワイデンを完全子会社化しており、両社は合併を経て株式会社Kaihan Medicalに商号変更しました。ただし従前の主要支援先への依存が課題となっており、支援先を増やして収益基盤を分散させる必要があると判断していました。

スペームは、医療機器を活用した医療痩身分野に特化したクリニック「リエートクリニック」(愛知県名古屋市・東京都豊島区・神奈川県横浜市で展開、運営主体は医療法人社団煌雲会、2025年暦年売上高約25億円)向けに、広告宣伝支援・予約管理・カスタマーサポート・管理栄養士業務支援・医療機器等の賃貸借といった各種経営支援業務を担うMS法人です。煌雲会との継続的な取引関係により、年間約3億円超の売上総利益を計上する見通しとなっています。

海帆は2026年3月にM&A仲介会社からスペームの紹介を受け、検討を重ねてきました。スペームは2025年5月期末時点で純資産が約4.8億円のマイナスとなる債務超過の状態にありますが、海帆は医療痩身領域に特化した事業基盤と将来の収益獲得能力を評価し、完全子会社化を決定しています。将来的には株式会社Kaihan Medicalとの合併も検討するとしていますが、両社は就業体系や事業構造が異なるため、まず株式交換でスペームを取得したうえで段階的に統合を検討する方針です。

今後の予定

株式交換の効力発生日は2026年8月25日を予定しており、スペームの業績は2027年3月期第2四半期から海帆の連結業績に取り込む予定です。なお海帆は同じ2026年7月15日に、主力の飲食ブランド「新時代」16店舗を株式会社ファッズへ事業譲渡すると発表しており、飲食事業の一部整理とヘルスケア事業の拡大が同時に公表される形となりました。

解説

本件は、現金ではなく上場会社の株式を対価とする株式交換によって子会社化が実現した事例です。スペームの株主は現金一括ではなく海帆株式を受け取ることになり、譲渡対価の受け取り方には株式という選択肢もあることを示しています。また株式を対価とする場合、譲渡後も株価変動の影響を受ける点は現金対価との大きな違いです。

会社の売却・譲渡を検討する際は、対価の形式や条件をどう設計するかを早い段階で整理しておくことが重要です。進め方の全体像は会社売却の進め方完全ガイドで解説しています。

※本記事は2026年7月20日時点の開示情報に基づいています。株式交換の効力発生日(2026年8月25日予定)は変更される可能性があるため、最新の状況は海帆の適時開示をご確認ください。

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