海帆(名古屋市を地盤とする居酒屋チェーン運営会社、東証グロース上場)は2026年7月15日、居酒屋業態「新時代」「新時代44」20店舗のうち16店舗を、フランチャイズオーナーの株式会社ファッズ(名古屋市東区)へ事業譲渡すると発表しました。同日開催の取締役会で決議し、契約を締結しています。
発表の概要
譲渡対象は三重・岐阜・愛知の駅前立地を中心とした16店舗で、譲渡先のファッズは2021年5月から「新時代」のフランチャイズ契約関係にある同業態の運営会社です。譲渡資産は建物付属設備・什器備品・運営権で、減損損失計上済みのため簿価は0円、価格は先方の意向により非開示ですが、純資産額の30%を超える額としています。実行予定日は2026年9月30日で、対象店舗の売上高1,510百万円は2026年3月期の連結売上高3,152百万円の47.90%に相当します。
背景
海帆は譲渡理由に、経営資源の有効活用、有利子負債の返済による財務体質強化、持続的成長に向けた投資資金の確保を挙げています。同社は2026年3月期に9期連続の最終赤字を計上し自己資本比率も4.9%まで低下しており、負債圧縮は喫緊の課題だったと考えられます。譲渡先のファッズは長年「新時代」のFC運営を担ってきた実務者で、運営を熟知する取引先への譲渡という点が特徴です。
今後の予定
譲渡実行日は2026年9月30日を予定しています。海帆は2027年3月期第2四半期に、売却諸経費控除後172百万円を特別利益として計上する見込みです。海帆とファッズの間に資本関係・人的関係はありません。
解説
不採算・非中核の店舗を事業譲渡で切り出すことが、財務体質を立て直す具体策となった事例です。海帆のように、運営実態を知るフランチャイズ加盟者など既存の取引先が譲渡先となることもあります。
※本記事は2026年7月15日時点の開示情報に基づいています。最新の状況は当事会社の適時開示をご確認ください。
出典:株式会社海帆「飲食事業における運営店舗の事業譲渡及び特別利益の発生に関するお知らせ」/同「2026年3月期決算短信」(日経・適時開示)

