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バタフライのタマス、朝日ラバー株9.19%取得

バタフライのタマス、朝日ラバー株9.19%取得|M&A Times

株式会社タマス(東京都杉並区、代表取締役社長 大澤卓子)は2026年8月26日、朝日ラバー(5162)の株主である東邦銀行・武蔵野銀行・大東銀行の3行から同社株式423,900株を取得すると発表しました。議決権ベースの取得割合は9.19%です。

発表の概要

朝日ラバーはさいたま市に本社を置く工業用ゴム製品メーカーで、光学・医療ライフサイエンス・機能・通信の4事業を手掛け東証スタンダード市場に上場しており、卓球ラケット用ラバーも製造しています。取得者のタマスは卓球用品ブランド「バタフライ」を展開する会社で、卓球用品の製造・販売のほか卓球メディアや卓球道場の運営を手掛けています。

項目内容
対象銘柄株式会社朝日ラバー 普通株式(コード番号5162、東証スタンダード市場)
取得者株式会社タマス
譲渡元株式会社東邦銀行、株式会社武蔵野銀行、株式会社大東銀行
取得株式数423,900株
議決権割合9.19%(総株主の議決権46,108個に対する割合、2026年3月31日基準)
株式取得日2026年8月26日
取得目的安定株主として長期保有

背景

朝日ラバーは2026年8月26日にタマスから前述の株式取得についての通知を受け、本取得は議決権ベースで5%以上となり金融商品取引法167条1項・施行令31条の「買集め行為」に該当するため、同法施行令30条1項4号に基づきタマスの要請で朝日ラバーが本件を公表しています。

タマス側の説明を見ると、同社は備考欄にて株式取得の目的を「当社の安定株主として長期保有すること」としていますが、取得の対価や資金の調達方法など、これ以上の詳細は両社の開示に記載がありません。なお譲渡元3行のうち武蔵野銀行と東邦銀行は、朝日ラバーが公式サイトで主要取引銀行として挙げている金融機関です。

買集め行為とは

金融商品取引法167条1項はインサイダー取引を規制する条文で、公開買付け(TOB)だけでなく「公開買付けに準ずる行為」も対象に含めています。その中身を定める同法施行令31条は、買い集める株式に係る議決権が総株主等の議決権の5%以上となる買集めを「買集め行為」と定めています。買集め行為に該当すると、その事実を知る関係者は公表まで売買を制限されます。

そこで取得者は施行令30条1項4号の手続きを使い、対象会社に取引所への通知を要請して事実を公表させます。本件で朝日ラバーがタマスの要請に基づき開示したのはこの手続きによるもので、同じ枠組みは岡谷不動産によるヤマナカ株の買い集めでも使われました。

解説

本件では議決権ベースで9.19%分の株式が銀行3行から一度にタマスへ移り、タマスは安定株主としての長期保有を表明しました。銀行側とタマス側のどちらが取引を持ちかけたのかを含め、経緯や動機は開示されていません。開示から読み取れるのは、事業領域の重なる事業会社がまとまった株式の受け皿になりうること、そしてこうした異動は対象会社を通じた公表で初めて広く知られることです。

自社の株主に取引先や旧知の第三者が含まれる経営者にとっては、将来の株式異動を見据え株主との関係を早期に整理しておくことが望ましいといえるでしょう。会社の売却や譲渡の進め方は会社売却の進め方ガイドで解説しています。

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