帝国データバンクは2026年7月14日、建設業の2026年上半期(1〜6月)の倒産・休廃業解散動向を公表しました。倒産は1,043件(前年同期比5.8%増)、休廃業・解散は4,894件(同27.8%増)で、合計5,937件はリーマン・ショック直後の2009年上半期(5,811件)を超え、上半期として過去最多となりました。
建設業の倒産・休廃業、上半期の内訳
内訳を見ると、休廃業・解散4,894件は合計の8割超を占め、増加率も27.8%増と倒産の5.8%増を大きく上回った。業績悪化の末の法的整理よりも、事業をたたんで市場から退く動きが上半期の増勢を主導した形です。
| 区分 | 2026年上半期 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 倒産 | 1,043件 | +5.8% |
| 休廃業・解散 | 4,894件 | +27.8% |
| 合計 | 5,937件 | — |
背景にある資材高・金利上昇・職人不足
帝国データバンクは要因として、建設資材や土地価格の高騰、住宅ローン金利の上昇による購買意欲の低下、職人不足、建築基準法改正に伴う確認申請の厳格化を挙げています。東京商工リサーチの調査でも全業種の後継者難を理由とした倒産が上半期として最多を更新しており、建設業の中小企業には複合的な逆風が続いています。
解説
今回の統計で目立つのは、倒産よりも休廃業・解散の増加ペースが大きい点です。件数でも休廃業・解散は倒産の4倍を超えており、資金繰りが行き詰まる前に自主的に事業をたたむ「静かな撤退」が広がっていることがうかがえます。建設業は職人不足や規制対応の負担が重く、経営者の高齢化とも重なって将来の見通しが立てにくい業種の一つです。財務が傷んでからでは買い手を見つけにくくなるため、廃業と会社売却のどちらを選ぶべきか早めに比較し、売却準備に着手することが現実的な選択肢になります。

