大豊建設(1822・東証スタンダード、シールド工法やニューマチックケーソン工法など大規模インフラ新設技術に強みを持つ総合建設会社)は2026年8月25日、エンデバー・ユナイテッド2号投資事業有限責任組合が保有する株式会社UNICONホールディングス(407A・東証スタンダード)株式1,682,133株(議決権の17.00%)を市場外の相対取引で取得すると発表しました。同日、UNICONとの間で資本業務提携契約も締結しています。
発表の概要
UNICONは2019年4月9日設立の持株会社で、代表取締役社長は小山剛氏です。山形・福島・宮城の南東北エリアを中心に、グループ会社を通じて土木工事・建築工事などの建設事業とこれに関連する生コンクリート製造販売等を手掛けており、同エリアで強固な事業基盤と高い行政・民間からの信頼を築いています。2026年6月期の連結売上収益は18,808百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は985百万円でした。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 譲渡人(売り手) | エンデバー・ユナイテッド2号投資事業有限責任組合 |
| 取得者 | 大豊建設株式会社 |
| 取得株式 | UNICONホールディングス普通株式1,682,133株(総株主の議決権の17.00%) |
| スキーム | 市場外の相対取引による株式譲渡。金融商品取引法第167条第1項及び同法施行令第31条に規定する公開買付けに準ずる行為として政令で定める「買集め行為」に該当 |
| 取得価額 | 株式取得の相手先の意向及び当事者間の守秘義務に基づき非公表 |
| 資本業務提携の内容 | ①受注機会の拡大 ②PPP・PFI事業への共同参画 ③施工基盤の強化及び人材・機材・技術者の相互補完 ④共同研修制度及びDX施策の共同検討・導入 ⑤M&A案件における情報共有及び共同投資、新事業展開の検討等の成長投資における連携 |
| 人的関係 | 大豊建設が指名する取締役1名の選任議案をUNICONの2026年9月29日開催予定の第8回定時株主総会に付議予定 |
| 取締役会決議日・契約締結日 | 2026年8月25日(株式譲渡契約及び資本業務提携契約) |
| 株式取得実行日(予定) | 2026年8月26日 |
| 株式の異動完了日(予定) | 2026年8月31日 |
本株式取得により、UNICONの株主構成にも変動が生じます。譲渡人であるエンデバー・ユナイテッド2号投資事業有限責任組合は、異動前の議決権39,579個(3,957,900株、40.01%)から異動後は22,757個(2,275,767株、23.00%)へ持株比率を下げるものの、引き続き筆頭株主にとどまります。大豊建設は今回の取得により、UNICONの株主順位で第2位となる見込みです。
背景
大豊建設は本株式取得及び資本業務提携の目的として、自社が長年培ってきたシールド工法・ニューマチックケーソン工法などの大規模インフラ新設技術と、UNICONグループが南東北エリアで築いてきた事業基盤及び高い行政・民間からの信頼とを組み合わせることを挙げています。両社はインフラの新設から維持・修繕に至るバリューチェーン全体での相互補完関係を構築することで、国土強靭化など社会ニーズへの対応強化、大型国策案件の共同受注、将来的なPPP・PFI事業への共同参画を目指すとしています。
UNICON側は「つながり、超えて、未来をつくる。」をビジョンに掲げ、各地域の有力な総合建設会社を資本的に結び付け、自治体の区域を越えた事業連携体制を構築することで地方建設業界の課題解決に取り組んできたと説明しています。そして、本資本業務提携はUNICONの独立性及び上場維持を最大限に尊重したパートナーシップに基づくものであり、両社の企業価値及び資本効率を向上させるための戦略的な提携として実施するとのことです。
大豊建設は2025年5月9日公表の中期経営計画(2023-27年度)にて、事業基盤の強化策として「M&Aによる成長の加速」と「競争力のある新技術の獲得」を掲げています。2025〜27年度の戦略投資117億円のうち80億円を事業領域拡大関連投資(事業投資・M&A案件)に配分する方針を示しており、有利子負債を活用してレバレッジを高める考えも明らかにいます。
今回の適時開示にある「競争力のある新技術の獲得を通じた事業基盤の強化」「事業領域拡大のための戦略投資」という本買収の位置づけは、この中期経営計画が掲げる「事業基盤の強化」の柱と戦略投資枠に対応するものだと言えるでしょう。
今後の予定
株式取得の実行日は2026年8月26日を予定しており、UNICON側の株式異動完了日は同年8月31日を予定しています。UNICONは大豊建設が指名する取締役1名の選任議案を、2026年9月29日開催予定の第8回定時株主総会に付議する予定です。大豊建設は本件による当期の連結業績への影響は軽微と見込んでいる一方、UNICONは影響について精査中としており、両社とも今後開示すべき事項が生じた場合は速やかに開示するとしています。
解説
本件は、各地域の有力な総合建設会社を資本的に結び付けてきた上場持株会社の株式について、40%を保有する筆頭株主のPEファンドがその一部を事業会社へ譲渡した局面です。譲渡人であるエンデバー・ユナイテッド2号投資事業有限責任組合は、今回の譲渡後も議決権23.00%を保有し引き続き筆頭株主です(ファンド側の今後の意向は非公表です)。
会社の資本政策としてPEファンドからの出資受け入れやロールアップ型の統合を検討する経営者にとって、上場後もファンドが保有株式を大豊建設のような事業会社へ段階的に動かしていく局面があることを知る材料になります。こうした将来の株主構成の変化まで見据えたうえで、会社売却の進め方を早い段階から準備しておくことが重要です。
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※本記事は2026年8月25日時点の開示情報に基づいています。最新の状況は当事会社の適時開示をご確認ください。

