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ひかりHD、エムエイトアイをMBOで譲渡 子会社社長の新会社に全株

ひかりHD、エムエイトアイをMBOで譲渡 子会社社長の新会社に全株|M&A Times

ひかりホールディングスは2026年8月19日、100%子会社エムエイトアイ株式会社の全株式をマネジメント・バイアウト(MBO)で譲渡すると発表しました。譲渡先は同社代表取締役の松岡哲治氏が設立したトライマネジメント合同会社です。

発表の概要

ひかりホールディングスは岐阜県多治見市の純粋持株会社です。TOKYO PRO Marketに上場し、タイル・建材事業や大規模修繕工事などを手がけるグループを統括しています(代表取締役社長 倉地猛氏)。傘下のエムエイトアイは愛知県春日井市の電気通信工事会社で、携帯電話基地局など情報通信設備の設計・施工・保守を主力とします。1991年1月設立、資本金1,000万円のひかりHD100%子会社でした。

項目内容
譲渡元(売り手)株式会社ひかりホールディングス
取得対象エムエイトアイ株式会社(全株式322株、議決権所有割合100%)
事業内容電気通信工事事業(情報通信設備の設計・施工・保守・点検)
譲渡先トライマネジメント合同会社(代表社員 松岡哲治氏、岐阜県多治見市)
スキーム株式譲渡(マネジメント・バイアウト)
取得価額当事者間の守秘義務契約により非開示(第三者評価機関による株式価値算定結果を参考に双方協議の上決定)
契約締結日2026年10月22日(予定)
株式譲渡実行日2026年10月22日(予定)

背景

エムエイトアイは携帯電話基地局をはじめとする情報通信設備の設計・施工・保守を担い、ひかりHDグループの電気通信工事事業の中核を担ってきました。開示では5G展開やネットワーク構造の変化など通信インフラ業界の急速な技術革新や地域ニーズに対応するため、より機動的かつ迅速な経営判断を行える体制の構築が重要と説明しています。エムエイトアイ代表取締役の松岡氏からは、グループから独立し経営陣主導で事業展開や戦略投資を加速させたいとの意向が示されました。

ひかりHDは経営資源の最適再配分と、コア事業であるタイル・建材・大規模修繕等への集中を図る観点からも、本件譲渡が最善と判断したとしています。松岡氏はひかりHD取締役とエムエイトアイ代表取締役を兼務しており、本件は関連当事者取引に該当します。松岡氏は2026年8月末付でひかりHD取締役を退任する予定です。

今後の予定

本件は会社法467条1項1号の2が定める重要な子会社株式の譲渡に該当します。2026年10月22日開催予定の臨時株主総会で特別決議による承認を得たうえで、同日に株式譲渡契約を締結し譲渡を実行する予定です。エムエイトアイは2027年8月期第1四半期よりひかりHDの連結範囲から除外される見込みです。株式譲渡益の発生や当期連結業績への影響は現在精査中で、開示の必要が生じた場合は速やかに公表するとしています。

解説

本件は後継者難による承継ではなく、子会社の経営陣が経営の独立を目的に株式を買い取るMBOの実例です。親会社のひかりHDから見ればコア事業への集中に向けた子会社の切り出しであり、経営陣側から見れば裁量権を持った経営体制の確立です。上場企業がグループの事業ポートフォリオを見直して子会社を手放す動きが増えている背景はカーブアウト増加の背景で解説しています。

今回の譲渡価額は非開示ですが、第三者評価機関による株価算定結果を参考に当事者間の協議で決める進め方は、経営陣への譲渡でも第三者への譲渡でも共通する実務です。

次に読む

※本記事は2026年8月20日時点の開示情報に基づいています。最新の状況は当事会社の適時開示をご確認ください。

出典