M&Aの「リアル」を伝える経済メディア

読了目安 約3分

,

プラスアルファ・コンサルティング、DEI支援のCradleを子会社化へ 創業者から85%を10.75億円で取得・社長は続投

プラスアルファ・コンサルティング、DEI支援のCradleを子会社化へ 創業者から85%を10.75億円で取得・社長は続投|M&A Times

株式会社プラスアルファ・コンサルティング(東証プライム・4071、タレントパレット運営)は2026年8月12日、株式会社Cradleの発行済株式85%を取得し子会社化すると発表しました。株式取得日は10月1日を予定しています。

発表の概要

Cradle社(東京都渋谷区・代表取締役 尾嵜優美氏)は2019年12月設立で、企業のDEI・ウェルビーイング推進を支援する法人向けサービス「Cradle」を運営しています。ラーニング動画やセミナーのほか全国130以上の医療機関と提携したヘルスケアサポートを提供し、エンタープライズ企業を中心に導入が進んでいます。売上高は2023年9月期の63,393千円から2025年9月期は205,556千円に拡大した一方、2025年9月期は営業利益▲61,958千円・純資産▲81,679千円と債務超過です。

項目内容
譲渡元(売り手)尾嵜優美氏(Cradle社代表取締役、個人株主1名)。株式譲渡実行日までに他の株主保有分を集約し、85%を譲渡する予定
取得対象株式会社Cradleの発行済株式85%(10,074,030株)
事業内容企業のDEI・ウェルビーイングの推進支援サービスの提供
スキーム株式譲渡(子会社化)
取得価額株式1,075百万円+アドバイザリー費用等(概算)12百万円=合計約1,087百万円
契約締結日2026年8月12日
株式譲渡実行日2026年10月1日(予定)

背景

開示によるとCradle社は生活と健康のバランスを重視した働き方の広がりや多様な人材の受け入れへの認識拡大を追い風に業績を拡大してきました。プラスアルファ・コンサルティングは取得理由として、エンタープライズ市場の開拓、人事の周辺領域へのサービス拡張、両社連携による新機軸サービスの構築を挙げています。

同社が同日公表した「2026年9月期 第3四半期決算説明資料」では、エンタープライズ企業への注力方針の継続と戦略的なエンタープライズ・シフトが示されています。3Q累計の売上高は14,010百万円(前年同期比+12.3%)、営業利益は5,368百万円(同+21.2%)でした。同資料の方針は、本件の取得理由と重なります。

今後の予定

取締役会決議日と契約締結日はいずれも2026年8月12日です。株式取得日は2026年10月1日を予定し、この日にCradle社は連結子会社となる見込みです。のれんの発生有無等は精査中で、2026年9月期業績への影響は軽微としています。

解説

本件は85%取得後も創業者が15%を保有し、代表取締役社長として経営を続ける設計です。経営者が譲渡後も事業に関与し続ける形は企業の株式譲渡でも広く使われる選択肢です。またCradle社は直近期に営業損失を計上し債務超過ですが、売上の成長性や買い手との補完関係が評価されれば赤字でも売却が成立する場合があります(赤字会社の売却参照)。どこまで関与を続けられるか検討したい経営者は、会社売却の進め方も確認しておくと判断材料が増えます。

次に読む

※本記事は2026年8月12日時点の開示情報に基づいています。最新の状況は当事会社の適時開示をご確認ください。

出典