帝国データバンクは2026年8月10日、2026年7月の全国企業倒産集計を発表しました。倒産件数は1,037件で前年同月比8.5%増となり、2カ月連続で1,000件を超えました。
発表の概要
帝国データバンクは全国の企業倒産件数を毎月集計し公表しています。対象は負債1,000万円以上の法的整理です。今回の7月報では件数に加え、負債総額や後継者難倒産など要因別の内訳もまとめられました。2カ月連続で1,000件を上回るのは、リーマン・ショックの影響が残る2009年11〜12月以来です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査主体 | 帝国データバンク |
| 公表日 | 2026年8月10日 |
| 2026年7月の倒産件数 | 1,037件 |
| 前年同月比 | 956件から8.5%増(2カ月連続で1,000件超) |
| 負債総額 | 2,341億1,800万円(前年同月比40.6%増、5カ月連続で前年を上回る) |
| 後継者難倒産 | 52件(前年同月46件、13.0%増) |
| 要因別の注目点 | 物価高倒産121件で過去最多を更新、小売業234件で2000年以降最多 |
背景
後継者難倒産52件を業種別に見ると、建設業が16件で最も多く、小売業14件、サービス業7件が続きました。高齢の経営者が後継者を確保できないまま倒産に至る例が、幅広い業種で目立っています。
要因別では物価高倒産が121件に上り、過去最多を更新しました。原材料価格や人件費の上昇が経営を圧迫した結果です。業種別では小売業の倒産が234件となり、前年の184件から27.2%増加しました。この件数は2000年以降で最多です。
解説
後継者難倒産は13.0%増と、倒産件数全体の増加率を上回るペースで増えています。建設業や小売業のように経営者の高齢化が進みやすい業種ほど、後継者不在が倒産の引き金になりやすい傾向がうかがえます。廃業に至る前に第三者への譲渡を選択肢に加えることで、従業員の雇用や取引先との関係を維持できる場合があります。
経済面でも、廃業では設備や在庫の処分費用が持ち出しになるのに対し、売却なら培ってきた事業や設備・販路が譲渡対価という資産に変わり得ます。会社売却の進め方を早い段階で把握しておくことが選択肢を狭めないための備えになります。相談先に迷う場合は事業承継の相談先を参考に、公的機関を含めて比較検討することをおすすめします。

