東証グロース市場に上場するフィットクルー(証券コード469A、女性専用パーソナルトレーニングジム「UNDEUX SUPERBODY」等を運営)は2026年7月15日、VALX株式会社(東京都渋谷区、プロテイン等の物販及び24時間型フィットネスジム「VALX GYM」を運営)との間で、VALX GYM事業の譲受及び資本業務提携に向けて基本合意書を締結したと発表しました。
発表の概要
フィットクルーは、VALX社が運営する「VALX GYM」事業について、店舗設備等の固定資産や店舗運営に係る契約関係、顧客との契約関係等を譲り受ける方向で事業譲渡に関する協議を進めます。事業譲受後は、VALX社とのブランドライセンス契約に基づき「VALX GYM」の名称を継続使用する予定で、商標自体は譲受対象に含まれません。譲受価額及び決済方法は現時点で確定しておらず、確定次第あらためて開示するとしています。
あわせて、VALX社によるフィットクルー普通株式の取得を含む資本関係の構築についても協議を進める方針です。業務提携では、VALX社の商品供給や相互送客、共同キャンペーンなどのコラボレーション企画に加え、YouTubeやSNSを活用した告知・販促活動での協力が検討されています。取得株式数や取得時期など具体的な内容は、今後両社で協議のうえ決定する予定です。
背景
フィットクルーはこれまで女性向けのパーソナルトレーニング領域を中心に事業を展開してきましたが、今後の成長に向けては既存事業の収益基盤強化に加え、より幅広い顧客層へのサービス提供や継続利用型サービスの拡充が重要な課題だといいます。本件事業譲受により、24時間型・男女向けでトレーニング志向の高い顧客層を持つジム事業を新たに運営することになり、顧客層の拡大や収益機会の拡大、フィットネス領域における事業ポートフォリオの拡充につながると説明しています。
事業譲受が実行された場合には、両社が持つブランドや顧客基盤、マーケティング力、店舗運営ノウハウを相互に活用します。マーケティング施策の強化や新たな顧客接点の創出、店舗収益力の向上を通じて、中長期的なシナジーの創出を目指す方針です。
今後の予定
日程は、事業譲渡契約の締結を2026年10月1日、事業譲受の実行を2026年11月1日とそれぞれ予定しています。現時点では基本合意の段階であり、最終契約の締結には至っていません。なお、本事業譲受はVALX社が営む事業の一部の譲受けにあたるため、会社法上、フィットクルーの株主総会の承認を要するものではありません。
解説
フィットクルーとVALXの今回の基本合意は、ブランド事業の一部を切り出して譲渡する事業譲渡と、資本業務提携を組み合わせた実例として、中小・オーナー企業の経営者にも参考になります。会社全体を移転する株式譲渡と異なり、事業譲渡では譲渡する資産・契約を選んで切り出せるため、譲渡側にとってはブランドや一部の店舗網を手元に残しながら特定事業だけを譲る選択肢になり得ます。
今回のように基本合意はあくまで協議開始の合意であり、価額や契約条件の詰めを経て最終契約に至るのが一般的な流れです。譲渡や提携を検討する際は、早い段階から自社の磨き上げや資料整備を進めておくことが交渉力につながります(→会社売却の進め方完全ガイド)。
※本記事は2026年7月20日時点の開示情報に基づいています。最新の状況は当事会社の適時開示をご確認ください。
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