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ゼネテック、クラステクノロジーを18.3億円で完全子会社化

ゼネテック、クラステクノロジーを18.3億円で完全子会社化|M&A Times

システム受託開発や製造業向けソリューションを手がけるゼネテック(東証スタンダード、証券コード4492)は2026年7月30日、部品表(BOM)関連ソリューションを手がける株式会社クラステクノロジーの全株式を取得し、完全子会社化すると発表しました。同日開催の取締役会で決議し、株式譲渡契約を締結しています。

発表の概要

クラステクノロジー(東京都渋谷区、代表取締役社長・利根川泰士氏)は1996年9月の創業(設立は2020年1月)で、部品表(BOM)関連ソリューションを自社開発する企業です。統合化部品表を基盤とした生産管理ソリューション「ECObjects」を主力製品とし、月額制クラウドBOMサービス「Celb」も提供しており、2026年3月期の売上高は22億4,800万円、営業損失は2億7,800万円、純資産は8億4,700万円でした。

項目内容
譲渡元(売り手)ニュー・パラダイム・ファンド1号投資事業有限責任組合(中小企業基盤整備機構が49.1%出資するPEファンド)
取得対象株式会社クラステクノロジー(東京都渋谷区、代表取締役社長 利根川泰士)
事業内容BOM関連ソリューション「ECObjects」「Celb」の開発・提供
スキーム全株式7,000,000株を株式譲渡により取得(議決権所有割合100%)
取得価額株式18億3,000万円+アドバイザリー費用等(概算)8,500万円=合計概算19億1,500万円
契約締結日2026年7月30日
株式譲渡実行日2026年8月21日(予定)

背景

クラステクノロジーの全株式は、PEファンドであるニュー・パラダイム・ファンド1号投資事業有限責任組合が保有していました。同ファンドは2013年3月に組成され、出資総額は30.5億円で、独立行政法人中小企業基盤整備機構が49.1%を出資しており、後継者問題に直面するオーナー系企業の事業承継や大企業のカーブアウトなどに成長資金を提供する「成長型バイアウト投資」を実践しています。今回の株式譲渡は、同ファンドにとってクラステクノロジー株式の全部売却によるイグジットとなります。

ゼネテックは2026年5月15日に公表した中期経営計画(2027年3月期〜2029年3月期)で、最終年度に売上高160億円・営業利益14億円・営業利益率9%を経営目標に掲げ、M&Aを目標達成に向けた最重要施策の一つと位置付けています。中期経営計画の資料では、最終年度の売上高160億円の構成として既存事業と並ぶ「新規M&A」の枠を明示しており、本件はこの枠に沿った具体化の一つといえます。同社はこれまで受託開発型ビジネスを中心に成長してきましたが、人月モデルに依存しないパッケージビジネスの強化やストック型収益の拡大を課題としており、クラステクノロジーの参加によりこうした収益構造の転換を後押しすると考えられます。

今後の予定

  • 取締役会決議日・契約締結日:2026年7月30日
  • 株式譲渡実行日:2026年8月21日(予定)
  • 連結会計上のみなし取得日:2026年9月末(予定)

連結業績への取込は2027年3月期第3四半期からとなる予定で、2027年3月期の連結業績予想に与える影響は現在精査中としています。

解説

本件は、PEファンドが投資先企業を保有した後、事業会社へ株式を譲渡してイグジットする事例にあたります。一般に、PEファンドへ会社を売却したオーナーにとっても、その後数年でファンドが次の買い手(事業会社)へ株式を譲渡し、グループの一員として経営が引き継がれていく展開は珍しくありません。

事業承継や成長資金の調達先としてPEファンドへの売却を検討する中小企業経営者にとって、こうした「その先」の展開も見据えて相手先を見極めることも大切です。会社売却の具体的な進め方は会社売却の進め方完全ガイドをご参照ください。

次に読む

※本記事は2026年7月31日時点の開示情報に基づいています。最新の状況は当事会社の適時開示をご確認ください。

出典:ゼネテック「株式会社クラステクノロジーの株式の取得(子会社化)に関するお知らせ」 https://www.nikkei.com/nkd/disclosure/tdnr/20260728500470//ゼネテック「中期経営計画2026-2028」(2026年5月15日公表) https://www.genetec.co.jp/ir/mid-term/