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ナガオカ、排水処理のSKEを10.5億円で子会社化 全株取得

ナガオカ、排水処理のSKEを10.5億円で子会社化 全株取得|M&A Times

株式会社ナガオカ(6239・東証スタンダード、地下水取水用の「取水用スクリーン」と水処理装置「ケミレス」を手がける大阪の企業)は2026年9月10日、排水処理設備を手がける福岡県筑紫野市の株式会社SKEの全株式を取得し子会社化すると発表しました。取得価額は株式1,050百万円とアドバイザリー費用等を合わせ合計(概算)1,107百万円です。

発表の概要

SKEは1985年11月設立、資本金17,000千円、福岡県筑紫野市に本社を置く会社です。九州地区を中心に排水処理設備のプランニング・設計を起点とし、レンタルサービスや設備販売、各種設備機器のアフターフォロー・メンテナンスを主力事業としています。長年培った排水・濁水処理や中和処理設備の提案力を強みに大手ゼネコンなど顧客基盤を持ち、レンタル設備による安定的な収益基盤を築いてきました。

2025年9月期の売上高は1,386,616千円、営業利益180,123千円、当期純利益131,607千円です。ナガオカとSKEの間に資本関係・人的関係はなく、ナガオカ製品の販売実績があります。

項目内容
取得対象株式会社SKEの普通株式340株(発行済株式の全株式)
事業内容排水処理設備のプランニング・設計、レンタル、設備販売、メンテナンス
スキーム株式譲渡による子会社化(議決権所有割合は異動前0%→異動後100%)
取得価額株式1,050百万円+アドバイザリー費用等(概算)57百万円=合計(概算)1,107百万円
契約締結日2026年9月11日(予定)
実行日2026年9月30日(予定・株式譲渡実行日)
株主構成田川政司氏50.0%・田川幸平氏50.0%(個人2名。異動後はナガオカが100%保有)

背景

株式取得の理由についてナガオカは、SKEが持つ排水処理設備の設計・レンタル・メンテナンスに関するノウハウと自社の水処理技術・製品との連携に加え、双方の顧客基盤や営業ネットワークを活用することで水処理分野における事業領域の拡大と競争力向上を図れるためと説明しています。SKE側の開示でもナガオカグループの経営基盤や技術力を活用した事業成長と企業価値向上が期待されるとして説明しています。あわせてナガオカは本件を、自社の中期経営計画で掲げる「総合水処理企業への転換」を一層推進するものと位置づけています。

買い手の経営戦略から見ると、本件はナガオカが2024年8月9日に公表した中期経営計画「FLIGHT PLAN: TRANSFORM 2027」(2025年6月期〜2027年6月期)の重点項目と重なります。同計画は水関連事業の重点項目に「総合水処理企業への転換」を掲げており、「上水道以外に、参入していない下水道や排水処理の市場が存在する」と明記しています。既存事業改革の方針にも「上水道以外の水事業領域への参入」「M&Aを活用した業容の拡大」を挙げ、戦略投資の一つである「G」投資を「水関連事業の成長戦略」と位置づけているため、排水処理を手がけるSKEの子会社化は、この未参入領域を埋める一手にあたります。

同計画は2027年6月期の数値目標に売上高160億円以上・当期純利益16億円以上を掲げ、ROE16%以上を意識した経営を継続する方針も示しています。

今後の予定

契約締結は2026年9月11日、株式譲渡の実行は2026年9月30日をそれぞれ予定しています。実行後、SKEはナガオカの連結子会社となる見通しです。連結業績への影響は現在精査中で、公表すべき事項が生じた場合は速やかに開示するとしています。

解説

本件では、田川政司氏・田川幸平氏が50%ずつ保有してきたSKEが、ナガオカの中期経営計画が掲げる「総合水処理企業への転換」という未参入領域を埋めるピースとして合計(概算)1,107百万円で売却されました。取得価額の合計(概算)1,107百万円は、SKEの2025年9月期の当期純利益131,607千円の約8.4倍にあたります(計算値)。

買い手の中期経営計画を読み解けば、自社の技術やノウハウが相手のどの戦略上の空白を埋められるかが見えてきます。売却や承継を検討する際は、候補となる買い手の中計や成長戦略を確認したうえで自社の強みを整理しておくことが準備の一歩になります。進め方は売却準備の記事で解説しています。

次に読む

※本記事は2026年9月10日時点の開示情報に基づいています。最新の状況は当事会社の適時開示をご確認ください。

出典