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セイワHD、防衛向け表面処理の大栄パーカーを子会社化 全株取得

セイワHD、防衛向け表面処理の大栄パーカーを子会社化 全株取得|M&A Times

セイワホールディングス(証券コード523A、東証グロース市場)は2026年8月5日、防衛関連用途のアルミ合金製品向け化成皮膜処理を手掛ける大栄パーカー株式会社(神奈川県川崎市)の全株式を取得し、完全子会社化することを決議しました。東証の適時開示軽微基準の範囲内ですが、有用な情報として任意開示されたものです。

発表の概要

大栄パーカーは1981年4月創業、神奈川県川崎市に工場を置くアルミ合金製品への化成皮膜処理専業メーカーです。資本金2,000万円で、経済安全保障上も重要な防衛向け製品の化成皮膜処理を手掛ける一方、将来的な後継者不在という課題を抱えていました。

業績(未監査)は2023年9月期が売上高1.66億円・営業利益0.43億円、2024年9月期が売上高2.04億円・営業利益0.70億円、2025年9月期が売上高2.20億円・営業利益0.83億円・純資産4.23億円・総資産4.55億円と、開示された3期を通じて売上高・営業利益とも伸びています。

項目内容
譲渡元(売り手)大栄パーカー代表取締役 長澤弘典氏(持株比率100%)
取得対象大栄パーカー株式会社(発行済株式総数40,000株、資本金2,000万円)
事業内容表面処理・表面加工業(防衛関連用途アルミ合金製品への化成皮膜処理)
スキーム株式譲渡(全株式取得・完全子会社化)
取得価額相手先の意向および守秘義務契約に基づき非開示
契約締結日2026年8月5日
株式譲渡実行日2026年8月5日

背景

セイワHDグループは「たたむにはもったいない中小企業を受け継ぎ、選ばれ続けるモノづくりグループをつくる」ことを理念に掲げ、後継者不在等の課題を抱える中小製造業の事業承継(M&A)を連続的に行う製造業特化型の事業承継プラットフォーマーです。主要事業の一つが金属製品の表面処理で、カチオン電着塗装や電気めっきを主体に半導体製造装置・自動車・工作機械等へ製品を供給しています。

今回の株式取得でセイワHDは、主に4点のシナジーを見込んでいます。化成皮膜処理はグループのカチオン電着塗装や金属めっきと技術的な類似点が多く、改善ノウハウの共有による技術力・収益力の向上が期待できるほか、防衛用途で培った品質管理ノウハウのグループ内共有、薬剤・資材の共同購買によるコスト低減、関東の電着塗装3拠点(金谷塗装工業所、タマ化工2工場)との共同配送による販売管理費の低減も挙げています。

セイワHDは2026年7月15日開示の決算説明資料で、自社を「後継者不在である中小企業のM&Aを連続的に行い、独自の仕組みでバリューアップを行う製造業特化型の事業承継プラットフォーマー」と位置づけています。グループ各社の営業利益は、承継前と2026年5月期実績の単純合算比較で約76%増加しており、本件も連続買収戦略の一環です。また、本件適時開示の補足資料では、日本の防衛関係費が2021年度の5.3兆円から2026年度は9.0兆円、2027年度は計画値で9.1兆円へ拡大する見通しが示されています。

今後の予定

本件が2027年5月期の連結業績に与える影響については、現在精査中です。今後公表すべき事項が生じた場合には速やかに開示するとしています。セイワHDは7月31日にも視線誘導標を手掛ける保安道路企画の完全子会社化を発表しており(8月31日実行予定)、8月に入ってから連続した買収発表となりました。

解説

本件は、防衛関連という参入障壁の高い分野で技術力を蓄積してきたオーナー企業が、後継者不在を背景に事業承継プラットフォーマーへ全株式を譲渡した事例です。金属加工業のように、売上高2億円規模の中小メーカーでも、増収増益の実績と防衛向けのニッチな技術力があれば買い手候補が現れうることを示しています。自社の強みが承継先探しでどう評価されうるか早めに整理しておくことが、選択肢を広げる一歩になります。会社売却の進め方は会社売却の進め方完全ガイドも参考にしてください。

出典

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