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ヤマノHD、じゃぱんはあとを子会社化 5,900万円

ヤマノHD、じゃぱんはあとを子会社化 5,900万円|M&A Times

ヤマノホールディングス(証券コード7571・東証スタンダード。和装宝飾事業などを手がける)は2026年9月17日、東京・銀座の着物専門店「銀座きものティロワール」を運営する株式会社じゃぱんはあとの全株式を取得し完全子会社化すると発表しました。同日付で株式譲渡契約を締結し10月1日に譲渡を実行します。

発表の概要

株式会社じゃぱんはあとは2017年3月21日設立、東京都中央区築地の企業です。代表取締役は廣田克巳氏が務め、大株主も同氏(100%出資)です。銀座の店舗「銀座きものティロワール」を拠点に和装・和装品の販売や買取、ネットショップ運営を手がけています。従業員数は役員2名を含め10名です。

YouTubeやInstagram等のSNSでの継続的な情報発信を起点に新規顧客との接点を生み出す仕組みをおり、2026年9月10日時点のチャンネル登録者数は約1.5万人、累計動画再生回数は約530万回となっています。新規顧客比率は約4割、リユース商品の売上比率は約35%です。免税店登録と外国語対応の販売員を備えインバウンド需要にも対応しているのも特徴的です。2026年2月期の売上高は1億7,700万円、EBITDAは2,800万円、純利益は2,200万円、純資産は5,700万円でした。主な取得条件は次の通りです。

項目内容
譲渡元(売り手)廣田克巳氏(じゃぱんはあと代表取締役・100%株主)
取得対象株式会社じゃぱんはあと(東京都中央区築地)
事業内容和装・和装品等の販売、買取、ネットショップの運営
スキーム株式取得(完全子会社化)
取得価額普通株式59百万円+取得関連費用(概算)12百万円=合計(概算)71百万円
契約締結日2026年9月17日
株式譲渡実行日2026年10月1日(予定)

背景

取得の理由についてヤマノHDは、国内の呉服市場が成熟化するなか店頭販売を基本に据え「着方を学ぶ」「お手入れをする」「着る機会をつくる」という取り組みで顧客との関係づくりを進めてきたものの、和装事業の成長力を高めるには新たな顧客獲得手法の取り込みが重要だったと説明しています。じゃぱんはあとが持つSNSを起点とした顧客獲得の仕組みを自社の商品力・販売力・仕入ネットワーク・店舗運営力と組み合わせることで、和装事業全体の新たな成長軸を創出できるとしています。

買い手の経営戦略から見ると本件は、ヤマノHDが自社の中期経営計画「Tsunageru 2027」で掲げる方針の一環です。同社は中計で「後継者不足などに課題がある中小企業を対象とした事業承継型M&Aを積極的に推進」するとし、2027年3月期の利益計画として売上高175億〜185億円・EBITDA7億〜8億円を掲げています。

前期には株式会社薬師スタジオ・株式会社ニューヨークジョーエクスチェンジ・アークネット株式会社の3社が新たにグループへ参画しており、本件は中計最終年度にあたる2027年3月期に実行されるM&Aです。開示は本件を「当社グループのコアバリューセグメントを構成する和装宝飾事業の強化を目的とするM&A」に位置づけています(コアバリューセグメントは同社の既存事業の区分)。

今後の予定

株式譲渡期日は2026年10月1日を予定しており、じゃぱんはあとは2027年3月期第3四半期よりヤマノHDの連結子会社となる見込みです。2027年3月期の連結業績への影響についてヤマノHDは現在精査中としています。

解説

じゃぱんはあとは代表取締役の廣田克巳氏が全株式を保有し、従業員10名・店舗1店の会社です。2026年2月期の売上高1億7,700万円・純利益2,200万円・純資産5,700万円に対し、取得価額は株式5,900万円(取得関連費用を含めた概算で7,100万円)でした。従業員10名規模のスモールM&AでヤマノHDが本件の意義として挙げたのはYouTube等のSNSを起点に新規顧客を獲得する仕組みでした。

開示に示された新規顧客比率やリユース売上比率に加え、補足資料では週5本以上の継続配信やYouTube開始前後で月平均売上高が約2.3倍に伸びたことを対象会社の管理データとして開示しています。規模が小さくても自社の強みを裏付ける数値を具体的に示せれば、買い手の戦略を補う存在として評価対象になりうることを本件は示しています。買い手の狙いを理解し自社の強みを数値で語れるよう整えておくことは会社売却の準備の一つです。

※本記事は2026年9月17日時点の開示情報に基づいています。最新の状況は当事会社の適時開示をご確認ください。

出典

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