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事業承継の資金調達方法は?公庫融資・信用保証の使い方

事業承継の資金調達方法は?公庫融資・信用保証の使い方|M&A Times

後継者として自社の株式や事業用資産を買い取る場合、まとまった資金が必要になります。「そんな大金、どう用意すればいいのか」と足が止まる方も少なくありません。本記事では、事業承継の資金調達で使える公的融資・信用保証・民間融資の使い方を解説します。

結論:公庫融資・信用保証・民間融資の3つが柱

事業承継の資金調達は、日本政策金融公庫の融資、信用保証協会の別枠保証、民間金融機関の融資という3つの選択肢を軸に検討するのが基本です。いずれも、経営承継円滑化法に基づく都道府県知事の認定を受けることで使える枠が広がる制度があり、認定の有無が資金調達の選択肢を左右します。

本記事は、親族内・従業員承継を問わず株式や事業用資産の買い取り資金が必要な後継者、および承継を機に資金繰りを整えたい経営者を主な対象とします。承継の方法自体をまだ決めていない場合は、先に事業承継の選択肢まとめで全体像を確認することをおすすめします。

資金調達の3つの選択肢

事業承継に使える資金調達手段は、大きく3つに整理できます。以下の比較表で特徴と相談窓口を確認しましょう。

手段特徴窓口
日本政策金融公庫の事業承継関連融資(事業承継・集約・活性化支援資金など)後継者個人による株式・事業用資産の買い取り資金や、承継後の設備・運転資金に対応。中期的な事業承継計画の策定が要件となる場合がある日本政策金融公庫の各支店
信用保証協会の経営承継関連保証(円滑化法認定ベース)経営承継円滑化法に基づき都道府県知事の認定を受けると、信用保証協会の通常の保証枠とは別枠(普通保険・無担保保険などの区分ごとに追加枠)が用意される信用保証協会(都道府県の認定窓口を経由)
民間金融機関の融資・承継ローンメガバンク・地方銀行・信用金庫などが独自に提供する事業承継向けローン。公的制度と組み合わせたり、既存借入の借り換えに使われたりすることもある取引のある銀行・信用金庫の窓口

融資限度額や金利・保証料は制度区分や信用力によって幅があり、公表数値も改定されるため、最新の条件は各機関の公式サイトや窓口で確認してください

実務での意味

後継者にとって

後継者が自社株式や事業用資産を買い取る際は、まず日本政策金融公庫の事業承継関連融資(正式名称:事業承継・集約・活性化支援資金)の対象になるか確認します。経営承継円滑化法に基づく都道府県知事の認定を受けると、信用保証協会の通常の保証枠とは別枠が追加され、金融機関からの借入枠が広がります。認定の申請窓口は本店所在地の都道府県庁の中小企業担当課で、申請自体に費用はかかりませんが、認定後も金融機関・信用保証協会による独自の審査があります。手続きは税理士や中小企業診断士など認定経営革新等支援機関に相談しながら進めるのが一般的です。

経営者(現経営者)にとって

現経営者にとっては、後継者に個人保証を引き継がせない工夫が重要になります。「経営者保証に関するガイドライン」の事業承継特則では、前経営者と後継者の双方から二重に保証を取らないことが原則とされ、経営者保証を不要とする信用保証制度(事業承継特別保証制度)も整備されています。詳しい仕組みは経営者保証は解除できる?流れと注意点で解説しています。保証解除の相談は、事業承継・引継ぎ支援センターの経営者保証コーディネーターが無料で受け付けており、事業承継・引継ぎ支援センターとは?費用と相談の流れで窓口を確認できます。融資・保証とも金利や保証料は信用力によって変動するため、複数の窓口で条件を比較したうえで進めるとよいでしょう。

まとめ

  • 資金調達の柱は、日本政策金融公庫の融資・信用保証協会の別枠保証・民間金融機関の融資の3つ
  • 円滑化法の金融支援を使うには、都道府県知事の認定を受けることが前提になる
  • 経営者保証は特則や特別保証制度により、後継者に引き継がせない対応が進んでいる

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出典:日本政策金融公庫「事業承継・集約・活性化支援資金」、中小企業庁「経営承継円滑化法による支援」「事業承継における融資・保証制度」「事業承継時の経営者保証解除に向けた総合的な対策」