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廃業とは?手続き・費用と廃業以外の選択肢

廃業とは?手続き・費用と廃業以外の選択肢|M&A Times

「事業を続けるべきか、それとも畳むべきか」――売上の減少や後継者不在に直面し、廃業を考え始める経営者は少なくありません。廃業には法律で定められた手続きがあり、費用や時間もかかります。本記事では、廃業を検討し始めた法人の経営者を中心に、廃業の定義や倒産・破産との違い、手続きの流れを整理したうえで、廃業以外に検討できる選択肢についても紹介します。

廃業とは「自主的に事業をやめること」

廃業とは、経営者や会社が自らの意思で事業を終わらせることです。倒産のように外部要因で事業継続が不可能になるのとは異なり、資金繰りに余力があるうちに計画的に会社をたたむケースも含まれます。法人の場合、廃業は解散決議から清算結了登記まで、複数の法的手続きを経て完了します。ただし廃業は数ある選択肢の中でも最後の手段であり、その前に会社や事業を売却するM&Aという道を検討する価値があります。

倒産・破産・休業との違い

廃業と混同されやすい言葉に、倒産・破産・休業があります。倒産は、資金繰りが行き詰まり事業の継続が困難になった状態を指す一般的な呼び方で、法律上の手続き名ではありません。一方、破産は裁判所の関与のもとで資産を清算し債務を整理する法的手続きです。廃業が経営者の自主的な判断であるのに対し、破産は債務超過などやむを得ない事情で選ばれる点が異なります。

休業は事業を一時的に停止することで、再開を前提とする点で廃業と区別されます。個人事業主の場合、税務署へ「廃業届」を提出すれば手続きは完了するため、廃業と廃止はほぼ同じ意味で使われがちです。これに対し法人の廃業は、解散決議から清算結了登記までの一連の法的手続き全体を指す通称であり、「廃止」という言葉自体はあまり使われません。

法人の廃業手続きの流れ

法人が廃業する場合、原則として次の5つの段階を踏みます。それぞれで必要な書類や期間が異なるため、全体の流れを把握したうえで準備を進めることが重要です。

ステップ主な内容
①解散決議株主総会の特別決議で会社の解散を決定し、清算人を選任する
②解散・清算人の登記解散日から原則として2週間以内に、法務局へ解散登記と清算人の登記を申請する
③債権者保護手続き官報公告と個別催告により債権者へ解散を知らせる。原則として2ヶ月以上の公告期間を設ける
④清算事務会社財産の換価・回収と債務の弁済を行い、残余財産を確定させる
⑤清算結了登記清算事務の終了を株主総会で承認し、清算結了登記を申請する。登記完了により会社は消滅する
官報公告の期間など法定の手続きは会社の状況により異なる場合があります。実際の進め方は専門家に確認してください。

廃業にかかる費用の目安

廃業には、登記費用や官報公告費用、清算業務を依頼する専門家への報酬など、複数の費用が発生します。金額は会社の規模や資産の状況によって変わるため、ここでは概要にとどめます。費用の内訳や売却との比較は、廃業にかかる費用はいくら?解散・清算の内訳と売却との比較で詳しく解説しています。

廃業を選ぶ前に検討したい売却という選択肢

廃業を選ぶと、会社が培ってきた技術やノウハウ、取引先との関係、従業員の雇用は失われます。一方、会社や事業を売却できれば、事業は形を変えて存続し、譲渡対価が経営者の手元に残る可能性もあります。廃業を決める前に、自社に買い手がつく可能性がないかを確認しておくことには意味があります。従業員の雇用への影響については、廃業で従業員はどうなる?通知・手続きと売却という選択肢で詳しく解説しています。

廃業でよくある失敗・注意点

後継者が見つからないまま廃業を検討している場合は、後継者がいない会社の選択肢|廃業を避けM&Aで会社を残す方法も参考にしてください。実務では、次のような失敗や後悔がよく見られます。

  • 準備不足のまま清算を始め、後になって想定外の債務が判明して手続きが長期化する
  • 従業員や取引先への説明が遅れ、混乱や信用低下を招く
  • 廃業を決めてから買い手を探し始めても、事業の状態によっては売却の選択肢がすでに失われている場合がある
  • 税務・法務の手続きを自己判断で進め、清算結了後に思わぬ責任が残る

まとめ

  • 廃業は経営者が自らの意思で事業をやめることで、外部要因による倒産や法的手続きである破産とは異なる
  • 法人の廃業は解散決議から清算結了登記まで、原則として複数の法的手続きを経る必要があり、費用や時間がかかる
  • 廃業は最後の選択肢であり、決断の前に会社や事業を売却できないか検討する余地がある

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