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M&Aの流れ完全ガイド|検討から成約までの全ステップ

M&Aの流れ完全ガイド|検討から成約までの全ステップ|M&A Times

「会社を売ろうか」と考え始めても、何から手をつければよいか分からず足踏みしてしまう経営者は少なくありません。相談を始めてから実際に譲渡が完了するまでには、複数の工程と数か月から1年以上の時間がかかることが一般的です。本記事では、M&Aの検討開始から成約・クロージングまでの全体の流れを、各段階でやるべきこととあわせて解説します。

M&Aは大きく9つのステップで進む

M&Aによる会社売却は、一般的に「検討・準備」「相談先の選定」「ノンネームでの打診」「トップ面談」「基本合意」「デューデリジェンス(DD)」「最終契約」「クロージング」「PMI(統合後のプロセス)」という順に進みます。案件により工程の前後や統合が生じることもありますが、大枠の流れを把握しておくと、今どの段階にいるのか、次に何を準備すべきかが見えやすくなります。

ステップ内容
1. 検討・準備目的整理・資料準備・磨き上げ
2. 相談先選定仲介会社・FAの選定と契約
3. ノンネーム打診匿名情報で買い手候補を探す
4. トップ面談経営者同士が直接対話
5. 基本合意条件の大枠と独占交渉権を確認
6. デューデリジェンス買い手による詳細調査
7. 最終契約最終条件を確定し契約締結
8. クロージング株式譲渡と対価決済の実行
9. PMI経営統合の実行・定着
M&Aの全体プロセス。検討開始から成約後の統合(PMI)まで、一般に6カ月〜1年程度を要する

検討・準備から相談先の選定まで

最初のステップは、売却を検討する理由を整理することです。後継者不在なのか、事業の将来性への不安なのか、あるいは経営から退いて次の挑戦をしたいのかによって、譲渡先に求める条件は変わってきます。あわせて、決算書・株主構成・組織図・主要契約書などを棚卸しし、自社の現状を客観的に把握しておくと、後の工程がスムーズになります。

準備が整ったら、相談先を選定します。仲介会社(売り手・買い手の間を中立的に取り持つ)とFA(いずれか一方の代理人として交渉する)では役割が異なるため、M&A仲介とFAの違いを理解したうえで、複数社に相談し比較検討することが望ましいとされます。1社に絞って安易に専任契約を結ぶと、他の選択肢を比較できないまま進んでしまうリスクがあります。

ノンネーム打診から基本合意まで

相談先が決まると、会社名を伏せた「ノンネームシート」で買い手候補への打診が始まります。関心を示した候補とは秘密保持契約(NDA)を締結したうえで詳細情報を開示し、トップ面談で経営者同士が直接、事業内容や譲渡後の方向性について意見交換します。

条件面での大枠が一致すると、買い手候補から意向表明を受け、双方で基本合意書(LOI)を締結します。基本合意書(LOI)とはで解説の通り、この段階での価格や条件は最終確定ではなく、法的拘束力を持たせない部分が一般的です。基本合意後は、他の候補との並行交渉を控える独占交渉権が設定されることが多く、この期間に次のデューデリジェンスへ進みます。

デューデリジェンスから最終契約・クロージングまで

基本合意の後、買い手はデューデリジェンス(DD)を実施します。財務・税務・法務・事業内容などを専門家が調査し、基本合意時点の前提に相違がないかを確認する工程です。DDで発見された事項は、価格や契約条件の見直し、あるいは表明保証条項への反映という形で最終契約に取り込まれます。

DDを経て双方が合意に至れば、譲渡価格や表明保証、競業避止義務などを定めた最終契約書を締結します。その後、対価の支払いと株式・事業の引き渡しを行う「クロージング」で法的な譲渡手続きが完了します。クロージング後は、組織・制度・企業文化を統合するPMI(Post Merger Integration)のプロセスに移り、ここでの取り組みが譲渡後の事業継続を左右するといわれます。

よくある失敗・注意点

  • 準備不足のまま進めてしまう:決算内容や契約関係の整理が後回しになると、DDの段階で慌てて資料を揃えることになり、交渉の印象にも影響しかねません
  • 比較せずに相談先を決めてしまう:条件やサポート内容を比較しないまま専任契約を結ぶと、途中で不満があっても切り替えにくくなります
  • 情報管理が甘くなる:検討段階の情報が社内外に漏れると、従業員の動揺や取引先との関係悪化につながる可能性があるため、開示範囲は慎重に決める必要があります
  • 価格交渉だけに気を取られる:譲渡価格ばかりに注目し、表明保証や競業避止義務などの契約条件の確認が疎かになると、クロージング後にトラブルの原因となることがあります

まとめ

  • M&Aは検討・準備からPMIまで9つ前後の工程で進み、全体像を把握しておくことが計画的な準備につながります
  • 基本合意までは条件のすり合わせ、DD以降は基本合意の内容を検証・反映する段階と捉えると流れが理解しやすくなります
  • 相談先の比較検討や情報管理、契約条件の確認を怠らないことが、後悔のない譲渡につながります

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